「歌と踊りとスローモーションが」RRR シゲさんの映画レビュー(感想・評価)
歌と踊りとスローモーションが
約3時間の無駄に長い上映時間の原因であろう。
ハリウッド映画なら2時間でテンポ良く完結できます。
基本シネコンしか行かないのでインド映画なんてせいぜい年に4〜5本。
そしてその全てが大長編。日本公開用に短く編集してある作品もあると
どっかで聞いたがそれでも標準的なハリウッド映画より30分は長い。
毎度思うのがストーリーに全く関係ない歌と踊りのシーン不要です。
この映画も序盤から妙に熱い1人vs1000人のカチコミシーンが
執拗な迄のスローモーション演出のせいでスピード感皆無。
凝ったシーンをじっくり見せたいのかもしれないが正直マイナス。
主人公の2人ビームとラーマが出会った架橋での子供救出劇も過剰演出。
初対面で阿吽の呼吸。旗は何に使うのかと思ったら…なんじゃそれ。
さて話の根底には極悪非道な大英帝国の支配下にあるインドの
解放という大義名分の元に好き勝手に大暴れしても英雄扱い。
貧困に窮していた国内にインフラを構築してくれた英国に
少しは感謝してもいいと思うがエンタメ映画として仮想敵は
必要なのでここでは妹をさらったり、両親の仇である悪の組織。
ビームは妹救出のため総督府に虎,狼,鹿など動物を使ってカチコミ敢行。
動物虐待でバチが当たったのかラーマの妨害で囚われの身に。
超痛そうな棘棘鞭打ちの刑で屈しなかったので見せしめに処刑に決定。
ここで凄いのは鞭打ちの刑の最中に全然痛くねーぜとビーム熱唱!
鋼鉄のエンターテイナーだぜ!
そして処刑からはラーマの協力で妹と共に見事脱出。
しかしラーマは裏切り者として囚われフルぼっこにされ
身体ボロボロで歩けません。
地中の半畳くらいの独房に閉じ込められ処刑を待つばかり。
当然助けに来るビーム(瀕死の重症から全快!)に肩車で担がれ脱出。
森で怪しい薬草で治療されなんとラーマ奇跡の速攻全快!
しかもなんでか知らんが弓矢の名手に。
これは弓矢の神(?)の御意向でしょうか。この世ならざる力を感じるな。
数百人の精鋭英国軍相手に2人は素手と弓矢と奪った銃で反撃。
とどめはバイクの自爆テロ的な攻撃の先に丁度よく火薬庫。
悪の総督の居城(総督府)まで崩壊して一件落着!…って何このオチ。
そんな中でもちゃっかり武器はパクって来るビーム。
ご都合主義にも程がある。
エンドロールはお馴染み歌と踊りでハッピーエンド。
どこまでもインド映画でした。やっぱり合わん。