「愚図愚図シェイン」シェイン 世界が愛する厄介者のうた shantiさんの映画レビュー(感想・評価)
愚図愚図シェイン
ガキの頃から酒浸りで、還暦過ぎて歩けない車椅子の爺様になっても酒浸り。それでも、還暦祝いのスペシャルコンサートをジョニー・デップやボーノ、ニック・ケイブに祝ってもらって、アイルランドの首相から感謝のトロフィーを貰ってご満悦。ボケた爺様のシェインはかなりショックだった。ロッカーは死んで神様の如く扱われ、伝説のなる運命を否応もなく背負わされるのだが、シェインはみっともなく生き恥を晒している。イギー・ポップやミック・ジャガーのような透徹したプロフェッショナルは恐ろしいほどのカッコ良さだが、シェインはみっともない姿を見せつける。ジョニー・サンダースやシド・ヴィシャスは言うまでもなくなく神様的アイコンになった。生き恥を晒して、みっともなく無残な姿を見せるのもシェインの役割なのかもしれない。「ロックとはカッコ悪いことなのだ」と一つの真実を彼はその人生で語りつつ、あらたなロック的な生き方の一例を示している。
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