「私のはなし、となって来ているのに、。」私のはなし 部落のはなし カールのおっちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
私のはなし、となって来ているのに、。
「部落差別」は、いかにしてはじまったのか
なぜ私たちは、いまもそれを克服できずにいるのか?
残念ながらこの映画では答えはなかった。
そして、この映画を観てあの頃の奇妙な新聞報道を思い出すと、あの様な壮絶な報道も無くなりこの問題は終わりつつある様に思える。
それを今更取り上げる、寝た子を起こす、あの「部落地名総鑑 復刻版」裁判があるからなのか?
しかし、この問題以上の奇妙な事件がこの国には続発して、地域地名の問題ではなく、
「私のはなし 」、と言う個人の問題、課題になりつつあることは間違いないと思う。そう、風化しつつある。
そしてそれが、下の人間は下を作る、
と崇仁の老女が言っていた様に、
この国の社会構造が阻害された邦人、外国人労働者や難民等の人達から想定外の事件が派生して新たな同類の問題があることに気付いてしまう。
そんなことで、この映画は、監督の私のはなしではなく、リベンジであってもらいたい。
それは、屠場とそこで働く人々を捉えたドキュメンタリー「にくのひと」で第1回田原総一朗ノンフィクション賞を受賞した満若勇咲。
でも、屠場とじょうとそこで働く人々を写した『にくのひと』(2007年)は各地で上映され好評を博すも、劇場公開を断念せざるをえなかった。
そんなことでこれからも多くの語り部が私の生の記録を多く残して風化して消滅させないでもらいたいのだ。
それにしても、この問題の研究者黒川みどり先生の俯瞰した説明には驚いた。
著書も多くあり読んでみたい。
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