「他の乗客をもっと活かせれば、もっと面白くなったかも」ブレット・トレイン よしさんの映画レビュー(感想・評価)
他の乗客をもっと活かせれば、もっと面白くなったかも
あるブリーフ・ケースを奪うために新幹線に集まった殺し屋達の攻防を描く物語。
伊坂幸太郎原作のサスペンス作品を、ブラッド・ピット主演でハリウッド映画化。ホワイトウォッシュの批判もあったようですが、巨額を投じるにはブラッド・ピット等の担ぎ上げは必要不可欠で、仕方ないと思いますけどね。
さて、映画は「日本が舞台」ではなく、「架空の国・日本が舞台」になっている映画。現実の東京を映すよりはアジアテイストの世界観を重要視しているように感じます。冒頭に映される東京駅も、レンガ造りの現実とはまったく別物。最初は気になりましたが、「架空」と考えれば、その方が良かったかもしれません。
映画全体では、コメディアクション。不条理アクション。現実を忘れて観なければいけないジャンルの映画ですね。
お金がかかっていますし、ブラッド・ピットや真田広之を始めとした役者陣も素晴らしいアクションを魅せてくれています。
要所の笑いも私好みで、映画館で観れば大笑い出来るレベルのものだったと思います。
ただ、映画としては、冗長に感じます。「新幹線」がコンセプトである以上仕方ないのかもしれませんが、車内のシーンが延々続いている為、どうしても単調に感じてしまいます。
また、他の乗客との係りも面白みを感じません。もっと「他の乗客にバレない」を意識した攻防にアイデアを費やせば、緊迫感やメリハリも生まれたかもしれません。
私的評価は普通にしました。
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