「素晴らしい、なにもかも間違っている」ブレット・トレイン Y Yさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい、なにもかも間違っている
映画館で、字幕版を鑑賞しました。事前情報としては「原作が日本の小説(未読)」、「ノリと勢いで楽しむべし」というぐあいです。
結論としてはジェットコースター…いや、ブレーキの壊れた急行列車のような爽快感のある映画でした。
一つ目の見どころは、やはりハリウッド渾身の「なんちゃってニッポン」です。やたら口の悪い乗客たちや頑なにアメリカ式を貫く自販機、グラセフ並みの治安の悪さと、何から何まで間違ったサイバージャパンを息継ぎの暇もなく浴びせられます。原作小説の時点で架空の都市と新幹線らしいのですが、それがうまく制作陣の気概とハマったなと感じました。
二つ目の見どころはアクションです。列車内というと小狭くて大胆な殴り合いや殺陣などできそうにない印象しかありませんが、実際そんなことはなく、ブラッドピットが、真田広之が、マイケルシャノンがそれはそれは自由に動き回り殺し合います。意外とグロいです。この辺りの妥協のなさもさすがハリウッドというべきでしょうか。
ともかく、「なんちゃってニッポン」を笑って許せる広い心と、ある程度のグロ耐性のある人なら楽しめる映画だと思います。ブラピのカタコトの「アリガトゴザィマス」が個人的名シーンです。
コメントする