スイート・マイホームのレビュー・感想・評価
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「サスペンス好き」
この頃のミステリには疑問が残る
途中の住宅模型が出てきたところで「動機と実行可能性から考えて、犯人は奈緒だな」と思うの。「でも、そこを引っくり返されて『やられたー! ちょっと動機に無理ありすぎだけどね』ってなるのがミステリだよな」と思って観てたら引っくり返らなかったの。
流石にそれだけではどうなんだということで、イヤミスっぽい終わりにしてるね。
単純な謎解きはやり尽くされたから何かを付け加えようというとこだけど、安易な気がしたな。
その作品を齊藤工が映画化する。なにか大人の事情があるのかな。《blank 13》みたいな訳の分からない作品が齊藤工には合ってる気がしたな。
蓮佛美沙子のこれ系の役は《白ゆき姫殺人事件》以来だったんだけど、似合うね。少しホラー系が似合う顔な気がしたな。
観た人にしかわからない、役者の使い方が贅沢な作品
ファーストカットが笑顔の奈緒さん
あな番での怪演で、笑顔の奈緒さんがすっかり怖くなった私。しかしイメージ?を崩すかのように、最近はあの笑顔のままの作品が多く、バラエティでも楽しく見れるようになった。
果たして今回は、、
昨日春に散るを観たわたしにとって二作連続の窪田正孝さん。
全く違うキャラクターを見事に演じている。
彼のすごさは演じている感じが全くないところでセリフも本当にスムーズ。
絵に描いたような良妻賢母の連佛さん。
いい伏線でした。
まほうの家なんて怪しい宗教的な名前、地下室、完全電化、子供のため?の監視システム。
どんどん不気味さが増す。
平穏な日常が気がつくとホラーの世界へ
少し間延び感があったが、単なるホラーでは終わらない表現で面白かった。
エンドロールのあとにも映像あり。
目を覆いたくなるような
冒頭から不穏感が半端ない映像で引き込まれました。
住宅展示場の人々の笑顔も怪しさ全開で、主人公一家はどうなってしまうのかと。
仲睦まじい主人公一家の日常に違和感が積み重なってゆき、何気ない場面でも異様な緊迫感を醸し出しているように感じました。
魚を焼いたりさばいたりしている場面、何だか妙に怖いですし。
刑事の喋りの間や佇まいなど妙な怪しさや気持ち悪さがありましたが、これはこれで面白かったですし、黒沢清監督っぽいテイストがあるような気もしました。
俳優陣の演技も素晴らしく、窪田正孝と蓮佛美沙子の朗らかな夫婦が戸惑いや恐怖に囚われてゆく様子もよく伝わります。
淡々と静かに不気味さを感じさせる演出も好感が持てます。
ストーリーとしては、終盤はうーん…と感じる部分もありましたが。
犯人が娘に危害を加えようとしたところを主人公の兄が助けに入ったらしいというのも、兄はどうしてそのタイミングが分かったのか?と。
主人公が出張ということを兄も知っており、察したということかなとも思われますが。
刑事が犯人の情報を教えるところも、そのタイミングで何故そんな中途半端に?
危険だと思うなら警護を付けるとか、主人公から思い当たる人物を聞き出して一緒に調べるとか、現場検証で気付かなかったのかとか。
この刑事の妙な雰囲気はなんなんだと思いつつも、嫌いではないですが。
刑事からの情報で犯人が分かってから、犯人が登場するまでも長いと感じてしまいましたし、あと、犯人が倒れている主人公にとどめを刺さずに包丁を落としておくとか、何で?と。
主人公は理想の家族の父として犯人にとっては必要ということなのか?犯人は何しに来たのか?
犯人像もそんなに意外性はないというか。
とは言え、ラストは色々と考えさせられます。
兄の死の真相なども結局は分からずじまいで、妻の事件への関与も疑ってしまうような。
子供の視線についても印象的でした。
目を覆う場面は、目を覆いたくなるような痛ましい出来事を示しているものと思いますが、目を覆っても子供は見ている、気付いている、現実を見ないようにしても現実を覆すことはできない、という意味合いにも感じ、主人公や犯人にも重ねられるような。
ストーリーとしては終盤微妙に感じるところもありましたが、淡々としながらも不穏さが際立つ語り口など、全体的に良かったと思います。
良作だと
1ヶ月前程、雨月さんの「変な家」の映画化が決まった時、このスイートマイホームの事も知った。家ブームなのかなぁと思いつつ、斎藤工さんの監督なので、期待していた。
公開週には仕事の関係で行かれず、今日になったが、いつもの映画館では上映なし。隣の町の映画館は歯医者の時間に被ってしまい、ちょっと遠い映画館に観に行来ました。
先週は1日何回かの上映があったけど、今週はどこも1日1回になっていた。
そのため夕方17:30からの上映。お客さんがなんと、自分を含めて2人。30分程でカップルがきて4人だった…
内容は良かった。
案外犯人がわからなかった。
エンドロールで福山雅治さんの名前発見。
竹中直人さんの名前もあったような気がしたけど、見間違いかな?
閉所恐怖症って
地下室はダメだけど屋根裏は平気なんですね!明るいからでしょうか?
地下室にも電灯つけたらいいのに…。
けど一番気になったのは空調機のデザイン。
あれでいいんですか?
なんか笑ってしまいました。
犯人は、結婚してるって割に指輪してないし、アマリさんは怪しすぎて逆に怪しくないし、ほかの犯人になりえそうなやつ全員よく知らない役者だしこいつやんと思いました!!
けど、ワンチャン呪い的なものかもとも思ったので最後の方まで楽しめました。
実際犯人だったし一通り説明はあったんですが…、なんか納得いかないなぁ。
全編楽しめたんですがよく考えるとなんかほかも色々納得いかないような…。
まあ原作があるということで時間的に仕方ないんですかね。
ラストシーンは、狙いすぎてて逆に興ざめしました。
頭おかしくなりそうな前フリあったしなんかそういうのかなぁという気はしてましたが見てて怖いというよりこどもが可哀想と思ってしまって。
動物とかこどもが酷い目に合うと悲しくなりますよね。
だれが、どこに。
2023年。齊藤工監督。長野県松本のスポーツジムで働く男は妻と小さな娘と三人暮らし。マイホーム購入を機に身の回りで殺人事件が連続して起こり、妻は「家の中に誰かがいる」と言い出して、、、という話。
浮気をしていた主人公は浮気相手が脅迫されることで周囲に対して疑心暗鬼になっていくが、さらに、自身が過去の父親にまつわる記憶を失っていて閉所恐怖症になっているため、自らの精神の健全性に自信がない。また、作中には誰かに監視されていると思い込んで社会生活ができなくなっている主人公の兄がいて、いたるところから見られているから気をつけろと主人公を注意する。すると、家の中にいる誰か、とは主人公や周囲の人間の無意識的な何かだったり、妄想だったりするのではないかという想定、つまり、心の中の問題なのではないかという想定がはたらく(一人で家に残る妻は心配が嵩じてそう言いだしているのでやはり心の問題と思われる)。しかし一方で、妄想とは全く関係ない他人の子供が幽霊を見たり、実際に赤ちゃんがさらわれそうになったりもするので、その誰かは心の中とは関係なく存在する怨念とか祟りとかの霊的なものか、または物理的に存在する人間なのではないかとも思わせられる。本作では、これらすべての「誰か」候補がひとつにしぼりこまれないまま重なり合っている。無意識的なものや霊的なものは地下で顕れ、人間は屋根裏に隠れている。最後の妻の様子も含めて、「真犯人」が目的をもって行動していました、では説明できない細部がたくさんある。人間であり、無意識であり、幽霊である「誰か」。
山場で包丁で人を刺すシーンがある。主人公の過去の記憶とも関連している山場なので、ここをどう撮るのかを映画に詳しい齊藤監督が考えなかったはずがないが、やや粗雑に扱われた印象は否めない。
上品かつ上質な恐怖
マイホームを購入して絵に描いたような幸せな家庭に不穏な影が入り込んでくる。
何かに憑かれていく、壊れていくようすが、魔法の家の地下室の暖房の音(最初、隣のスクリーンで上映してる映画の音が漏れ聞こえてるのかと思った、それほど不快な音)と共鳴しつつ実に良く描かれている。
何でもありのハリウッド作品、何でも説明しちゃう邦画、グロくて胸熱な韓国映画、最近の映画を観慣れた目には物足りなく感じるかもしれないが、良くも悪くも齊藤工の品の良さが出ているんだと思う。
派手さはないけれども確かなキャスト、多分スタッフにもそういった人たちが集まっているんだろう。
気を衒うことのない齊藤工の真面目な演出、誠実な映画作り。これからも俳優業とともにコンスタントに作品を作り続け続けてほしい。
メジャーな製作会社さんへ。
かつて名を馳せた有名な監督やテレビ局出資の人気タレント俳優でヒット作出してる監督ばっかり使ってないで、ここに映画のことが大好きで映画のことを本当に思ってて、真面目にしっかりとした作品を作れる良い監督さんいますよ。
地鎮祭、施主が到着する前に始めちゃったんだな。
ゆっくり待っててあげてたら、急いで事故することもなかったかも。
人間に宿る怪物
もう少し細部にこだわって欲しかった
俳優の齋藤工がメガホンを取った映画ということで興味津々で観に行きました。ホラー要素満載ですが、サイコスリラーに分類するのが個人的には一番しっくりくる感じの作品でした。
俳優が監督を務めたことと関連があるのかは分かりませんが、役者陣、特に主役の清沢賢二を演じた窪田正孝と妻役の蓮佛美沙子、一級建築士の本田役の奈緒らの演技は、中々良かったと思います。ストーリー的にも、概ね良くできており、こんな怖い家があったら嫌だなあと、素直に感じたところです。
一方で、ディテールには疑問も。物語のポイントとなった清沢一家の新築マイホームの地下室には、集中冷暖房の機器が設置されてました。「建築基準法上は納戸だ」という説明があり、天井高も大人の背よりかなり低い地下室でしたが、一応採光窓らしきものはあったものの、地下なのに電灯が付いていないのは明らかに不自然。特に清沢賢二は閉所恐怖症らしく、モデルルームの地下室でも失神したくらいなので、注文住宅なのにも関わらず電灯を設置しないことや、閉所恐怖症対策として天井高を普通の居室並みにしなかったこととか、いろいろと気になることがありました。
また、殺人事件が発生し、刑事が被害者と関係があった清沢賢二のところに聞き取りのため捜査に来ますが、常に刑事が1人しかいないというのも不自然。普通2人で行動するでしょ。
まあ細かいところなんですが、こうした不自然さがあったせいで、ちょっと冷めてしまいました。ホラーの部分は思いっきり人外の存在を描いて欲しいと思いますし、本作ではその点良かったと思いましたが、「神は細部に宿る」と言われるように、人の世界の部分に関しては、もう少し現実に即して、丁寧に創って欲しかったと感じたところです。そうすることで、人外の恐怖にもリアリティが生まれ、映画の質もより高くなるのではないかなと思いました。
奈緒
ラストが1番怖かった!
「本当に何も見えてないのか?」
何かの番組か忘れたが、斉藤工がレンタルビデオ店でのバイト勤務の際、映画が分らないから棚の端から順番に借りて観賞していって、その店の品を全て観終えたというエピソードを聞いたことがある 大変な真面目さで真摯だなという印象を抱いたエピソードだ 当然、その全てを憶えているのならばそこにクレバーさも加味される
何にせよ、自分では思いつかない、否そんな面倒なこと見向きもしない事をきちんと実行する人だから映画監督の素質というものを得ているのである
そんな監督の素養をきちんと透過しているのが今作ではないだろうか? 作品への取り組み、撮影及び編集の仕上げ等、オーソドックスで真面目、そして真摯な姿勢を余すところ無く注ぎ込んでいる出来映えである
スリラーに於ける心象カットやカメラワーク、役者の動かし方等も、衒いもなくその基本に忠実なアクションは、伴すれば遊びが少なく、面白味に欠けると揶揄されてしまう危険も浮かび上がるが、そのやり方は彼の本来の性質やキャリアにはそぐわないといわんばかりの切除で、しっかり無難に収めた事自体に絶賛したい
オープニングとポストクレジットシーンの所謂"フリとオチ"のシンメトリック、そしてその意図する物語の核心を、原作は未読だが(もっと凄惨さが際立つディテールとのことだが)、その切り取りも秀逸に出来ているのではないだろうか? ストーリーテリングとしての矛盾点は、映像化したことでの原作の盲点の発覚かもしれないと言うのは余りにも言い過ぎで失礼だが、ミステリーの映画化に起りがちな事象であろう 出役からのアプローチとして、同じくプロデューサーの能力を発揮する福山雅治、同じ立場としての竹中直人のシークレット出演等も、決して目立つ立ち位置ではない今作での協力の仕方にも、真摯さが伝播しているのではないだろうか・・・
盛ることを極力抑えた造りは、これからも続けるであろう監督業の飛躍を予感させる作品であった なので次回はもう少しデコレートもお願いしたい(苦笑
新築戸建て
最初から本田が怪しいと思ってました!笑
こんにちは、母さんからの
この映画だから
順番逆なら良かったと考えたり笑
窪田正孝君の演技がちょっと、演技しすぎと感じた
お兄ちゃん役の窪塚君
マニアックな役で窪塚君じゃないみたい
優しいお兄ちゃんでしたね
蓮佛さん
壊れた奥様怖かったです
神
本作で唯一と言って良いなかった要素は火のみ
水、電気、空気。と家選びで重要な要素となる周りを
暗喩としながら描いていたのはスイートマイホームなようで、実は神だ。と言うことが、冒頭、及びクライマックスで明らかになり、よく練られた伏線に心の拍手を送った次第で有る◎
信じ拝み祀る上では、優しく素晴らしい神も、狂い祟り神となって災いとなれば、力尽くでもはらいたくなるものだ。と言うことを迫真の演技で見せてくれたと思う◎
で、敢えて好評を残しつつ落第点を残すなら、公開劇場のサイズミスは痛恨のミスだった。と残しておきたい。
同時期にモンスタークラスの映画がひしめき合うだけに小劇場、ミニシアター。場合によっては配信系でも良かったのでは?と言う感想は正直否めない。
とは言え、サイキックホラー的な作品の中で、映像ギミックに囚われず、素晴らしい怖さを提示している本作は評価で有る_:(´ཀ`」 ∠):
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