劇場公開日 2023年2月17日

「基本は性善説。だけど、やられたら倍返しだってな!」シャイロックの子供たち 栗太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0基本は性善説。だけど、やられたら倍返しだってな!

2023年2月27日
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鑑賞方法:映画館

「倍返し」は、池井戸潤の描く銀行には必ず出てくるのかな。
忌み嫌われた金貸しの守銭奴にも、守銭奴なりの正義はある、か。騙されたのはこっちのほうだ、悪意で騙したほうこそ悪い、と。テンポよくて、"日曜劇場"感もあって、キャラもわかりやすくて、当然、どんでん返し的なラストを持ってきてるし、まあまあ楽しめた。
だけど、そもそも、大ごとになった時点(滝野が腹くくった時点とでもいうか)で、滝野が赤坂なんちゃらに乗り込めば一件落着の方向に進んだんじゃないのかな?という疑問、石本もよくも平気で長原支店に顔を出せるなという疑問、、、いろいろとモヤついてしまっていたんだよな。小説ならそこのあたり丁寧に仕掛けがされてるのだろうか。
しかもラスト、なんだ、みんな、同じ穴のムジナですか。みんな、身きれいなわけではないんですか。勧善懲悪よりも妙にリアルだから、それはそれでいいのか。

栗太郎