劇場公開日 2023年2月17日

「横領と窃盗と詐欺は別な犯罪です。 そして、借りた金は、犯罪を犯さずに 返すなら、無問題」シャイロックの子供たち YAS!さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5横領と窃盗と詐欺は別な犯罪です。 そして、借りた金は、犯罪を犯さずに 返すなら、無問題

2023年2月25日
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鑑賞方法:映画館

何度も劇場で、予告編を繰り返し見た昨年の段階から、本作は必ず観ようと決めていました。

題名がいかにも"ティーン映画"なので、「シャーロックの子供」の単数形にしたほうが、感覚的に大人も観れて、良かったのではないでしょうか
最初の10分間で、題名の理由が解るが。。。
どちらにせよ、「ベニスの商人」と この映画には関係がなく、裏テーマにもなっていない。

「10億円の詐欺事件」を舞台にした映画なのだが、100万円クラスの生活詐欺とは違い、1億円以上の詐欺は発覚した段階で、必ず警察が介入しないのは非リアルで、典型的な内社会である銀行と言え、内々で処理される事はない。
シナリオは超ご都合主義の連続で、"やっぱり"題名通りのティーン映画だった。

ヒロイン的な存在である 上戸彩さん は、半沢直樹の若奥さんの面影はなく、
篠原涼子さんを彷彿させる名演技をしていたが、すっかり"おばさん"=オールドミスキャラだった。
柳葉敏郎さんは悪人を演じさせても、雰囲気が良かったが、ただし、前職から、ここまで出世するのは、リアル社会の主要都市銀行ではありえない。地方の信用金庫なら、あるかもしれないが。
阿部サダヲさんは安定した演技をして、合格点なのだが、個人的な希望としては、今回の主演は華がある 堺雅人さん あたり に演じて欲しかった。

社内防犯カメラがない銀行は。。。舞台背景は昭和に違いない。

横浜駅から歩き10分? であのビルが20億円以上はしない。
築が浅い訳でもないし、せいぜい8億円 未満 位ではないでしょうか。
この物件を破格値段で売買するなら、せいぜい3~5億円が相場です。

近年の池井戸潤さんの映画は稚拙で雑な展開なものが多く、どの作品も"残念"なものばかりだが
ドラマ「半沢直樹」「下町ロケット」を観て、下がりに下がった評価を中和させた方が良いでしょう。

YAS!