「面白いがスケールは小さい」シャイロックの子供たち トダー・オートマタさんの映画レビュー(感想・評価)
面白いがスケールは小さい
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本作は銀行支店の100万円が消えた事件がおこり
それが10億円の不良債権問題につながってくる
全体的に面白いし、終盤に倍返しっぽいこともするが
相手のスケールが小さい感じがする
お金に関しての人間の心理描写は個人的にはよかった
滝野が家族のために仕事で成功しようとして
不正に手を染めるのはリアルだと思った
本作の不正事件の背景には
支店長と社長が結託している描写があるが
パワハラ上司のほうは本当にタダのパワハラ上司だったようだ
支店長と社長に倍返しをするために
耐震偽装をされている物件を高値を売りつけるシーンはよかったが
地味な感じがするのでそこまでカタルシスはないように感じる
精神的にノイローゼになった銀行員は可哀想だと思ったし
その人のその後のことについてはあまり語られなかった
耐震偽装をした建築士が自首しようとするシーンは
なんかコメディっぽいと思った
この映画で競馬に勝った人も負けた人も
結局は銀行を去らないといけなくなったのは
「カネはただ返せばいいものではない」という言葉を体現しているな
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