「出オチ」“それ”がいる森 コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
出オチ
今作ほど、先にSNSでネタバレ食らって「よかった」と思えたものは初めてかも。
覚悟して冷静に観られました。
割と真面目に作った映画でした。
人を惹きつける(劇場に呼ぶ)ってことだけで言えば、宣伝も上手かった。
ただね。
森の中で「悪霊」とか「霊に取り憑かれた人」とかに会う、ホラーの技法で宣伝しといて。
「UFOと人狩り宇宙人」に出会っちゃうとさ、「どんでん返し」じゃないて、めちゃくちゃ「裏切り」に感じられちゃう人が多いだろうなぁ。
出オチでしょ。
そこから『大怪獣のあとしまつ』と比較する向きもあるようですが……
どっちかというと、(『プレデター』+『ウルトラQ』『怪奇大作戦』)÷10=?といった趣きで。
3で割ってない感じ。
致命的なのが、相葉くんや子役たちが棒すぎるのと。
そもそもの脚本の言葉選び自体が、ちょっと古くてちょっとダサいことかなと。
そして、屈強な宇宙人に対して、相葉くんが細すぎて、戦えるように見えないのもマイナス。
ロック様クラスだったら説得力あるけども。
せめて山本耕史みたいな筋肉オバケは使えなかったのか?
あと、宇宙人を退散させるあたりの仕掛けが、説明過多の段取り臭さが強く、冒頭で落ちがわかっちゃった。
草に塩水をかける『トリフィドの日~人類SOS!』とか、とりあえず凍らせちゃえの『人喰いアメーバの恐怖 』とか思い出しちゃった。
これ、友達とポテチでも食べながら「バカで~」「そんなアホな」ってツッコミながら観るなら楽しいけど、真面目なホラーとしてはどうかなってとこ。
なので、クソミソに叩きはしないけども、生温かい目で「福島ネタで遊びたかったんですね」とやんわりレビューサイトには書いておこう……
(福島のUFO目撃が多い場所をモデルにしてるから)