「予告からの裏切り」“それ”がいる森 越後の民さんの映画レビュー(感想・評価)
予告からの裏切り
「それ」の正体が予告からはわからないようにしているところが味噌。
賛否両論あると思うが、怖がらせる映画としては演出は良かったと思う(4DX鑑賞)。
マイナス点やツッコミどころはまぁあるが、ホラーやSFでツッコミどころが無い方が珍しきので、まぁいいか。という感じ。
その中でも見てて気になるのは、相葉と相葉息子だけやられ難過ぎること。
何度か「それ」と遭遇するも、積極的に襲ってこない。
息子は山の中で気絶してても無視されるし、相葉初回は「それ」が逃げるだけ、2回目は「病気蜜柑」に触れただけで発狂して逃げ、
3回目は間近で対峙しているのに、カバン下ろして中をゴソゴソ漁り、秘密兵器を取り出すまでおとなしく待ってくれる「それ」。
インディージョーンズが無敵なのと同じで、主人公は基本無敵なのだが、ちょっと恐怖感が減ってしまう演出だった。
あとは「病気蜜柑汁効き過ぎ!」ってところ。
偶然触れてしまうシーンでは、めちゃくちゃ即効性が高かったので、柑橘系が苦手なのかと思ったら、病気蜜柑の菌だという。
そんな外側に菌がいるのかと思うし、汁ついただけで死ぬほどの虚弱体質な「それ」が、弱々しく思えてしまう。
柑橘系が苦手くらいが設定としては納得いったと思う。
あと、分裂もね。分裂するとその瞬間は個々は体積半分になる。とか言いたいけど。
この手のSFホラーは「そもそもそんなやついない」って話なので割愛。
一番残念なのは「それ」のチープ感。
バッチリ見える系ならもうちょっとリアリティ出してほしい。
ウルトラ怪獣から進歩していないのか、「事故物件 恐い間取り」の時も特撮映画の悪者にしか見えなくて、質感出せないならCGの方が良いという気がする。
プレデターなんて古い割によく作られていたと思う。
これって現代の技術でもどうにもならないのかなぁ?
予算的な問題なのだろうか?