「子供たちの遊ぶ姿」キラー・オブ・シープ 万年 東一さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0子供たちの遊ぶ姿

2022年3月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

難しい

≪This is Charles Burnett/チャールズ・バーネット セレクション vol.1≫

何かが起こる出来事や解決する物語があるわけでは無いけれど主人公の淡々としながらもがき苦しむ姿に暗い影がありながら、都市部のゲットーに暮らす子供たちが遊んでいる姿を長尺に映す映像にドキュメンタリーの要素が効果的で全体的に無邪気なイメージが心地良く。

フランソワ・トリュフォー監督作『トリュフォーの思春期』の子供たちを思い出しながらこの作品には子供の権利向上など、チャールズ・バーネットが描く子供たちは大人になった時の将来像すら見えてこない。

羊の解体シーンは思いのほかグロくて、車のエンジンは思った通りの結末で笑えてしまう割に呆気なく。

ヒップホップ前夜、ソウルミュージックが流行の時代にジャズやブルース、オールディーズの音楽が印象的に流れるセンスが良い。

ユーロライブにて鑑賞。

万年 東一