「母親と喜多嶋先生のたたかい」かがみの孤城 GOさんの映画レビュー(感想・評価)
母親と喜多嶋先生のたたかい
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この映画は主人公(こころ)の視線で描かれる。
心に深い傷を負い、そこから回復するまでの「闘い」の物語だ。
でもそこで闘っているのは、こころだけではない。
直接は描かれていないが、母親と喜多嶋先生も闘っていた。
そういうことが感じられるストーリーになっている。
特に喜多嶋先生は、実はずっと前から闘い続けてきたことが最後にわかる。
深い心の傷を救うためには、どう手を差し伸べるべきなのか?
それをつかむために、すごく長い間努力を続けてきた人。
彼女の表情に一切の迷いが見えないのは、
そういう長い努力の表れだったのだ。
そして母親にもきっと「語られるべき闘いの物語」があったはずだ。
こころは、救われるべくして救われた。
そういう風に世界はなっている。
もちろん、引きこもりは、辛く孤独な闘いだ。
そこには「誰も助けてくれない闘い」が間違いなくある。
でも、別の場所で「本気であなたに手を伸ばすための努力」をしている人がいる。
それも間違いのない事実だ。喜多嶋先生のような人は実在する。
だから、きっと大丈夫。
見終わった後、そういう気持ちになれる作品でした。
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