劇場公開日 2022年9月30日

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「リメイクは成功、邦題は「?」」アイ・アム まきもと コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5リメイクは成功、邦題は「?」

2022年10月10日
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ウベルト・パゾリーニ監督の映画『Still Life/おみおくりの作法』 を原作に、日本翻案リメイクしたのが本作。
『エール!』に対しての、『コーダ あいのうた』 みたいな位置づけかな。

原作自体、「孤独死問題と、その遺体処理業」を報じた英ガーディアン紙のニュースから着想を得て撮った作品ですが、「孤独死」という概念・言葉は日本から行ったそうで、部分的な里帰りみたいな。

思った以上に原作通り。

ジョン・メイ(エディ・マーサン)に相当するのが牧本。

「孤独な自分に当てはめて懸命に働く」が「あまり人の心のわからない」ジョンより、一層「人の細かいニュアンスを理解できない」アスペルガー症候群 か、ASD(自閉症スペクトラム)っぽい描き方になったくらいか。
なのでラストの展開も同じ。

阿部サダヲのこれまで蓄積されたイメージや、今回の愚直なキャラの演じ方で、本来は暗くなる重いテーマをコミカルに見せてくれるあたり、配役は正解だったと思いました。
それと、日本の風土や日本人の気質を反映したリメイクは、『おみおくりの作法』 で感じた不条理さを薄めて、成功しているようにも思えました。

邦題はどうかと思ったけど。

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コージィ日本犬