「綾瀬はるかが魅せる究極の美しきヒロイズム❗」リボルバー・リリー kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
綾瀬はるかが魅せる究極の美しきヒロイズム❗
ロードショーが終わりそうだったので、劇場に滑り込み。
平日最終回のガランとした劇場で、貸切か…と思ったら、もう一人女性の観客がいた。つまり、二人だけ。
思ったより良かったというのが率直な感想。
ガンアクション映画が不作な邦画にあって、健闘していると思う。
原作小説は未読。作者の長浦京は直木賞候補に挙がった経歴くらいしか知らない。発売中の「小説現代」に「リボルバー・リリー 0」(前日譚らしい)が掲載されていたので、書店でパラパラと数ページ斜め読みして、そのまま棚に戻した(スミマセン)。ハードボイルドに分類される文体を少しだけ感じた。
現代でなく大正時代という設定が、映画化に適していたと思う。
美術・衣装で再現した日本が最もオシャレだった大正ロマンの時代。この雰囲気のお陰で、非現実的な異世界のバトルに抵抗感なく入っていける。大震災の1年後にしては復興途上感がなかったが。
そして、和装・洋装を織り交ぜた衣装と髪型の七変化に、どれをとっても絵になる綾瀬はるかが凛々しい。
陸軍の巨額の裏資金を巡る攻防戦に、子連れの逃避行、暗号の謎解き、同じ訓練を受けた暗殺者、陸軍と海軍の対立など、てんこ盛りの具材にヤクザの親分まで盛りつけた物語は、混沌として正直よく解らない。
主人公の元間諜・小曽根百合(綾瀬はるか)が偶然救った少年(羽村仁成)が、追手から逃れながら自分を訪ねようとしていたことを知る。旧知の人物(石橋蓮司)がある一家を惨殺した後自殺したことに疑問を持って調査に乗り出した百合だったが、少年はその事件の唯一の生き残り慎太だった。
百合には協力者がいる。元海軍軍人の弁護士・岩見良明(長谷川博己)、百合が身を隠すカフェー(カフェではない…)に従事する奈可(シシド・カフカ)と琴子(小川琴音)だ。財界ヤクザの親分・水野(佐藤二朗)は敵か味方か分からない。
彼らの関係性はほとんど説明されず、岩見に至っては弁護士だということが直ぐには分からなかった。
余談だが、岩美の立ち位置には『ストロベリーナイト』で西島秀俊が演じた菊田刑事のような献身的な片思いを感じた。
敵方は陸軍大佐(板尾創路)が首領のように見えて、彼も組織の一部でしかない。裏資金を回収しなければ陸軍の存続が危ぶまれるのだが、そこには大佐自身の立場と命もかかっている。
大佐がこのミッションに抜擢した津山大尉(ジェシー)は、冷酷な怖さを醸し出していたにも拘らず、もったいない遣われ方だった印象。一方、謎の男(清水尋也)は百合を恐怖させる敵役としての存在感があった。
素手の格闘は列車内、草原、湖畔などシチュエーションを変えて展開され、銃撃戦も至近距離の早撃ちや、隠れ家を取り囲む部隊との攻防、敵が見えない霧の中での撃ち合いなど、バリエーション豊富だ。
そして、傷だらけの百合が単身敵陣に立ち向かうクライマックス。
映画のポスターにも使われている白いドレスに身を包んだ百合が、その白装束を鮮血に染める壮絶な戦いの末に、決めのセリフを残して去っていくヒロイズム。
綾瀬はるかの射るような目線が美しい。
ただ、慎太少年が命がけで守ろうとした父の遺志はこの展開で全うできるのか。山本五十六(阿部サダヲ)の駆引きの魂胆の解りづらさもあって、疑問符が残る。
最初から海軍が目的地だったら解りやすかったのに。
百合が慎太少年に射撃を教える場面があるが、結局少年が敵を撃ち殺すシーンがなかったので、ホッとした。
ともかく、格闘に、銃撃戦に身体能力を発揮した綾瀬はるかを絶賛したい。
長谷川博己とシシド・カフカも大正ロマンに溶け込んで魅力的だった。
共感とご返信いただきましてありがとうございました😊
やはり、Kazz さん、文章がお上手でいらっしゃいます。論理的に説明してくださっています。綾瀬はるかさんの身に関することは納得です。 が、しかし、••••
ラストの2行を見て、Kazz さん、
までもか⁉️と思い反論する気がどこかに行きました💦
こんにちは♪お久しぶりです。
Kazz さんのよくわかる詳しいレビューをありがとうございます😊
••••••ですが、綾瀬はるかさんは綺麗で美しいです。が、あまり感動できる作品とは思えないです。
霧の中の闘いも、アラを隠す為に思えました。すみません。綾瀬はるかさん好きですが、
男性は、綾瀬はるかさんに甘いような気がします。
コメントありがとうございます。
絵的にはとてもよかったですね。綾瀬はるかは大正時代のファッションがとても似合っていて、おしゃれかつかっこいいし、長谷川博己もキマってました。
共感ありがとうございました。
殺人の鬼に戻ったリリーも、我が子の生まれ変わり=慎太には引き金を引かせなかった、
あの切羽詰まったシーンが僕は大好きで。
ただ、続編は要らないかな?とは思います。舞台が大き過ぎて構想倒れになるかと。
今更ながら、この作品の殺陣はジョン・ウィックにも相通じるものがあると思います。ヒーロー、ヒロインの映画における無尽蔵なフィジカルは異次元でリアルではないため、私は逆に安心して観てしまいます(笑)リボルバーリリー2ではさらなるバージョンアップが期待できるのでしょうか。
共感ありがとうございます。
綾瀬はるかのアクション、見事でした。目の表情、衣装も。
アクション以外の色々なものを盛り込み過ぎて散漫になったのは勿体なかったです。
ラストシーンは、続編を予感させたので、続編を作るなら、シンプルな展開で、アクションに徹したドライな作品を期待します。
では、また共感作で。
ー以上ー
原作者にお断りして、まったく別のストーリーの続編とかも見たいですね。
その際は、女ランボーではなくて、女ジョン◦ウィックで!
というのはいかがでしょうか。
kazzさん、共感とコメントありがとうございます。
はい、美術・衣装の効果でバトルの世界へ行きました〜。
そして、少年が撃たずに済んだあのシーンに共感です。強い百合の母性的なやさしさを感じるシーンでもありました。
イイねコメントありがとうございました。パンフの訂正 は異例で 気合いを感じました。でもそれでも誤字あるみたいで・・・ 大正時代という設定雰囲気は最高、綾瀬はるかさんも最高【工作員の妻は凡作でした。ICHIは存じ上げませんでした】 ですが・・山本五十六の 軍配持って仕切ってる 感が 腹立ちました。山本五十六さん、君が前に出て戦えよ❗️率先垂範 やってみせ 言ったの君だろ❗️ という私がいました。
ロングラン作品の公開最終日は 経験則上は 名残惜しくて結構盛況【それでも🔟人くらい】か 1人か2人ですね😊貸切で無くて残念😢でも、席近かったら 性別に関係なく対応に困りますね。長文すみません ありがとうございました。
kazzさん、共感&コメントありがとうございます。
なるほど「時代劇の様式美」には納得です。そう思うと見え方が変わってきますね。確かに綾瀬はるかさんが引き立っていました!