「綾瀬はるかの新境地・ダークヒロイン」リボルバー・リリー みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)
綾瀬はるかの新境地・ダークヒロイン
生活感のないイメージが強い女優・綾瀬はるかが、そのイメージを最大限に発揮して、ハードボイルドアクション作品のダークヒロインに挑んだ意欲作。今までは生活感のなさをファンタージとか天然キャラで活かしてきたが、今回は真逆に振り切って、非情な元諜報員役に挑んでいる。銃撃戦、格闘戦ともに見事に熟し見応え十分の作品である。
本作の舞台は、関東大震災翌年の大正末期。主人公は元凄腕諜報員・小曽根百合(綾瀬はるか)。今は、東京の花街で銘酒店の女将をしていた。ある時、消えた陸軍資金の謎を解くキーマンである少年・慎太と出会ったことで、主人公と慎太は陸軍に狙われることになる・・・。
陸軍の精鋭部隊を敵に回しての、主人公の銃撃戦での素早い銃捌き、格闘戦での俊敏な身のこなしが素晴らしい。何より迷いがない鋭く冷たい眼光が決まっている。カッコ良い。綾瀬はるかの新境地を魅せている。本作は彼女のアクション女優としての始点となるだろう。大河ドラマ『八重の桜』の銃撃戦での銃の構え方、『レジェンド&バタフライ』の格闘戦での身のこなしなどの布石はあったが、本作でアクション女優としての才能が一気に開花した感がある。
戦う相手は陸軍である。常に、多勢に無勢状態での戦いであり、如何に優れた戦闘能力を持つ主人公でも正攻法では勝てない。味方が必要である。終盤のクライマックスシーンでは、霧という気象条件を味方にして獅子奮迅の戦いを魅せる。映像は戦いを俯瞰して捉えているので、霧中の戦いは映像が不鮮明で見難くいが、それは、陸軍から見た戦い難さを表現し、我々観客に実感させていると推察できる。
アクション以外にも、陸軍と海軍の確執などにも触れ、多士済々の登場人物が作品を盛り上げてはいるが、長尺で散漫になった感は否めない。アクション映画の要素に絞って欲しかった。その方が、アクション映画の醍醐味は更に増しただろう。
ラストシーンは続編を予感させる。アクションに徹した続編に期待したい。
みかずきさん
共感そしてコメントありがとうございます。
1000レビューのお祝いを言っていただき、
大変恐縮しています。
大好きな映画だったら良かったのですが、
ちょっと苦手な映画でした。
みかずきさんは、1作品に共感200件も、もう目の前ですね。
これからも宜しくお願い致します。
みかずきさん、コメントありがとうございます。
綾瀬はるかは何度かアクションに挑戦しているのですが、これまでは活かしきれてませんでした。
行定監督は、綾瀬はるかのアクションをリアリティとは異なる手法で魅せてくれましたね。
コメントありがとうございました!
そうですね...
綾瀬はるかさんのアクションを楽しみにしていたので、
彼女のアクションと容姿の両方のバランスの良い美しさを活かした作品がみたかったです!!
こんばんは。
いつになっても成長がみられない私の浅読みレビューを、いつも率直で正直だとコメント下さり、ありがとうございますm(_ _)m
みかずきさんの霧中の戦いの解説。きっと監督もそこを狙ってのあの演出だったのだ!と気付かされました!
そういう意図をもっと感じ取れる感性が欲しいです( ; ; )
私も綾瀬はるかさん大好きです。あの表情や声のトーンも素晴らしかったです。
続編あるのならアクションに徹した方向でお願いしたいですね。
同感です!
コメントありがとうございました。綾瀬さんは一見天然ぽいけど器用に何でもこなせる女優ですね。若い頃のドラマ「世界の中心で愛を叫ぶ」の一途なヒロインや「白夜行」の悪女役も良かったし、「あした会社休みます」のおっとりした女性も良かったです。アクションだったら、「ICHI」の殺陣がかっこよかったです。本格的なアクションもやって欲しいですね。生活感のある方の役だと、「海街ダイアリー」が良いですね。
こんにちは、コメントをいただきましてありがとうございます。
みかずき様のおっしゃられますように、私も続編、いやシリーズ化を期待いたします。綾瀬さんの今のキレキレの体術ならばできそうですし『代表作のひとつになるのかも』と勝手な想像をしてみたりします。巷ではパンフレットが売り切れているようなので結構人気はあるようですね。原作とは離れてしまうでしょうが、それを機に映画本編の人気も再度高れば嬉しく思います。
その際にはリリーのライバルとかがいたりすれば面白いかもしれません。
映画関係者の方もここを観てらっしゃると思いますのでちょっと期待いたします。
追記『シン・リボルバーリリー』は無しの方向で(笑)
おはようございます。
共感とコメントありがとうございます。
綾瀬さんの魅力が一杯で
オモシロかったです。
ただ終盤で一人で立ち向かうところはちょっと無理を感じました。
コメント拝読して、気付かされました。
綾瀬はるかさんの最大の魅力は、やはり個の戦闘の方が引き立つということ。
なんならジョン◦ウィックのように、振り切るというか徹底的に肉弾戦の連続でもいいのかもしれません。
俄然、女剣心みたいな映画が見たくなりました。
綾瀬さん緊張感ある凛々しいまなざしが決まってましたね。大正モダンな粋な着こなしも素敵でしたし。
抜群に人を憧れさせる魅力が炸裂していました。
私も次回作期待したいです。