「銀幕のスターに会いにいく幸せ」リボルバー・リリー きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
銀幕のスターに会いにいく幸せ
チープだからいいんですよ。
チープでないと庶民は追いていけないんです。
出来が悪いとか、揚げ足取らないでくださいね(笑)
綾瀬はるか って
思うに、松坂慶子の後釜になる人ではないだろうか。
松坂慶子は、どっしりとした存在感。図太さと滑稽さを兼ね備えた美しい女優さん。
デビュー以来、どこか線の太い綾瀬はるかさんは、きっとその立ち位置にいる人だと思う。
今後もひみつのアッコちゃんになったり、先生やOLになったり、そして新妻や刺客になったりと、
日本映画界の中で、長く自由に活躍してもらいたい人だ。
封切り後、本作品「リボルバー・リリー」は、興行成績は他作品との競合もあり、足踏みをしているらしいが、
吾輩は《推し》を拝みに、いざ映画館へと馳せ参じました。
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大正時代は、わずか14年。
そのわずかの期間に起こった国内外の目まぐるしい動きがストーリーの下敷きになっています。娯楽映画の舞台としてはこれは申し分がないだろう。
明治と昭和の狭間で、
震災、大戦、2度勃興した護憲デモクラシー運動。天皇の急遽の代替わりと首相暗殺もあった。各国で王政が廃止され、日本も民主主義の隆興や共産主義への戸惑いに、社会全体が大いに揺れた頃なのだ。
そこに持ってきて陸軍と海軍の主導権争い。
海軍諜報部員のリリーは夫を失い、子を失い、そして死んだはずの息子の生まれ変わりに再会する感激・・
いい筋書きです。これこそ大衆映画の鑑ではないでしょうか。
東映は ”信長バタフライ“から2作続けての綾瀬の抜擢。さすが日本映画界の女王です。この女王を引き立てるために脇役も一流で、見応えは十分でしたね。
「殺し屋にも身なりが必要だ」と、リリーにも美しい装いでいることを勧めたのは、リリーの上司にして夫となったトヨエツ。お陰でアール・デコのお洒落も堪能させて頂きました。
モガのスタイルがとっても綺麗なんですよ。
カフエの女給たちも最新のモードで目を奪います。
男たちは中折れ帽やパナマハットが粋です。
折しも銀座の資生堂パーラーの時代。
千疋屋パーラーも、そして文京区本郷に健在の万定フルーツパーラーも「大正浪漫」の香りを残すお店ですね。
シネコンのお客さんは中高年層でまぁまぁの入りでした。
メイドカフェなんてもう要りませんから、大正浪漫の綾瀬流ファッションが、また現代にも復古流行してくれればなぁと。おじさんとしてはあの洋装に しごくウットリなのですが。
で、
個人的なことを言えば、
(と言うか きりんはいつも個人的レビューなんですが)
綾瀬さんは、僕のかつての妻に大変風貌が似ておられる女優さんなのでね、
元気に活躍したり 怒ったり ボケたりする彼女を見ると、他人の空似ながら、ついつい応援したくなります。
《推し活》ですから、この際 映画の冗長な尺や、突っ込みどころ満載の演出の瑕疵も全て許す。
綾瀬はるかさんは、銃創を幾つ喰らおうが、鎖骨下動脈に刃物が突き立てられようが、永遠にあなたは地獄から立ち上がってください。
ドンパチやっても不死身の女。
手刀と居合で男どもをなぎ倒し
剛毅なピストルで、オイラはもう一度、女たちから蜂の巣にされてみたくもなるんです(笑)
もちろんその涙も思い出しますが。
Kill me softly honey forever.
きりんさん、コメントありがとうございます。
原作小説が一編だけなので続編はないと思いますが、大正ロマンに身を包んだ綾瀬はるかのアクションは、もっと見たい気がします。
「銀幕のスター」日本では生まれなくなりましたね。
スターが生まれないのではなくて、劇場に行かなくてもテレビで見られちゃうという…
綾瀬はるかは、ルックスもキャラクターも、日本の芸能界で貴重な存在だと思います。演技力もありますし。
テレビでも見たいですが、そこは我慢するので映画に特化してほしいです。また劇場に会いに行きますもんね❗
今晩は。コメント有難うございます。
今作は私は面白く鑑賞したのですが、評価が分かれていますね。
私はリリーに残された戦争反対の人間性は、仰る通り我が子を殺された事からだと思いました。
大正時代の映画って衣装、意匠を含めてお金も掛かって大変だと聞いた事がありますが、今作は見応えがありましたね。では。
戦争は当たり前ですが、何も生み出さないのに何故に人間は戦争をするのかな・・、とここ2年思っていますよ。
最後孤立無援は 元内務省よりの幣原機関【反陸軍】だからというバカバカしい理由があるかもですね。原作読んでいない私の勘違いで違ったらごめんなさい。🙇綾瀬はるかさん。おつしゃるようになかなか良いです⭕️松坂慶子さんのように 大胆なお色気 今後あって欲しいです。😊
陸海軍の確執を暴き、厭戦・反戦の映画になるのかと思いきや、「国と愛する者を守るためには敵基地攻撃能力を発揮して特攻すべし」と、持論を翻した長谷川博己先生の行動には、“風潮”を感じてコケました。
そこでマイナス0.5点。
はるかちゃんゴメンね🙏