「ワンピースでアクション」リボルバー・リリー 文字読みさんの映画レビュー(感想・評価)
ワンピースでアクション
2023年。行定勲監督。大正末期の日本。かつて日本の特務機関で最高のスパイ(殺し屋)として活躍していた女性は引退して10年。ところが、かつての仲間の名を新聞で読んで調べるうちに、陸軍を相手にした大きな事件に巻き込まれていく、、、という話。
主人公が経営するのが玉ノ井の銘酒屋(要するに売春宿)だが、いかがわしい裏街の買収宿の雰囲気はまったくなく、ちょっとした階段で一段下がった広場のような敷地に建つ店はおしゃれであか抜けている。ワンピースで戦う主人公にも通じる小ぎれいさ。それはそれで、成瀬監督作品の登場人物が自宅(や勤務先)周辺で戦い始まるような新鮮味がある(もっと強調してもいいくらい)。それならさらに、リボルバーとタイトルに堂々とつける以上、銃撃シーンのカットを「小ぎれい」に整理してほしかった。主人公もその仲間たちも、銃を撃つ前、撃つ時、撃った後が美しいリズムをつくりそこなっている。銃弾を込めるしぐさは強調されているが、発射のしぐさはなおざりだ。煙草を吸うしぐさもあれだけ強調するならリズミカルにやってほしかった。
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humさんのコメント
2023年8月24日
銃や煙草を扱うシーン、あまり気にならなかった…というか決まってるように感じてたのですが、やっぱり見る人から見れば、もっと奥が深いんですね。
勉強になります。
綾瀬さんはきっと進化していきそうですね。