「命を危険に晒すことは、同時に生きていることが輝やくこと」人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版 REXさんの映画レビュー(感想・評価)
命を危険に晒すことは、同時に生きていることが輝やくこと
新年、憑き物が落ちたような、さっぱりとした気持ちになりました。まるで澄んだ青空の下、なにもかもから解放されたような。
死がせめぎ合うときの命の手触り。
「あんな孤独感のある、スポーツって他にあるのかな」
「あんな達成感って他のことで得られるのかな」
二つの相反しているような言葉が、登山そのものを物語っているなと思った。
安全な登山なんてないと言ったのはメスナーだったかな。危険で難しい課題だからこそ挑戦したくなるのだから、当たり前ですよね。それは命を粗末にしてるんじゃなくて、生きていることを輝かせてくれること。
なかば自給自足の生活。山野井さんたちほど、自己責任で、自力で生きようとしている人たちっていないんじゃないかな。他の生命ともども、命を慈しんでいる人たちっていないんじゃないかな。
そして、人に与えられた娯楽じゃなく、作られた娯楽じゃなく、地球すべてが遊び場で、自分で見つけにいく。
ほんと、いい!!
まさに登山「道」だね。
私も登山をしますが私の「好き」は、彼らの好きの足下にも及ばない。これだけ没頭できるものに出会えた人たちが、本当に羨ましい。
しかし人間というものは他の動物に比べて、肉体的には本当に不器用な生き物だなぁ。
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