劇場公開日 2022年7月8日

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「破戒の意味」破戒 kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5破戒の意味

2022年7月11日
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鑑賞方法:映画館

原作は未読。
部落出身というだけで宿泊していた宿屋から追い出され、宿の畳を全部張り替えると言われ、挙句の果てに石まで投げつけられるという冒頭。時代感を描写する凄まじい始まり方だった。
その後も描かれるのは部落出身者の状況の過酷さ。そこまでひどい扱いだったのかと思わせるのに十分な展開だ。でも、本作のメインテーマは破戒(戒めを破る)ということ。自分が何者か、また何者かを明かすかどうかはとても大事なこと。アイデンティティを確立しようとするその姿はとても勇気をもらえるものだった。100年以上前の話だけど、現代にも通じる内容だった。とても重いがしっかりと受け止める必要がある。
唯一気になったのは言葉遣い。この時代の設定だと仕方ないとも言えるが、仰々しい感じがしてしまう。時代劇とは違うし、現代の言葉とも違う。昔の日本映画でも感じてしまうことだが、若干戸惑ってしまう。

kenshuchu