ゴースト・フリート 知られざるシーフード産業の闇のレビュー・感想・評価
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A Social Issue Left in the Dark Too Long
A decade must have passed since it it became a headline in Western news that Southeast Asian fisheries were using slave labor at sea. Really—it's about bloody time a film can bring this terrible reality to celluloid light. While not a stylish or maybe not even cinematic picture, the humanitarian female lead is inspiring and there is a good story. A must-watch for anybody who consumes seafood.
事実にまず驚かされる。タイのシーフード産業。奴隷労働24年とかあり...
事実にまず驚かされる。タイのシーフード産業。奴隷労働24年とかありえないだろう。しかも現地(インドネシア)に妻子がいる。警察もグル?
映像は美しい。
救済組織は勇敢。
人生を取り戻す。
タイやミャンマーなどから不当にインドネシアなどで操業する漁船に乗せられ、賃金を払うどころか虐待や殺人も行われている、ということを教えてくれるドキュメンタリー作品。
中には網に巻き込まれて手を切断するもの、中には失明するもの、陸で逃げて捕まり鎖で繋がれるもの、その虐待は様々だが、そのようにして獲られた魚が今でも世界中で流通しているという事実。
スーパーでパッケージを見るだけではそれがそのような魚なのか、正規で流通している魚なのか判別はつかない。でも、背景にはその可能性もあるのだ、ということを知ると、安いから買うだけの選択肢ではなくなってくる。
もしかして集金ドキュメンタリーなのかな?
ドキュメントなのに、全部のカットがカッコよくて、意味深な情緒感ある映像で、そして嘘みたいにドラマティックな展開だから、創作物語・・・または再現ドラマ?って思っちゃうほど。しかし、全部真実。パティマさんの活動は地道で危険で体力勝負。その活動の成果の一つをカメラに収め作品としてまとめ上映されたことには大きな意義を感じます。
だけど、そこに大いなる違和感があるんです。
本作は決して巨悪を突き詰める、悪の原因を明らかにする・・・という作品ではないです。こういうことが発生しています。悪い人と思えるのはこんな方々かなぁ〜?程度です。知られざるシーフード産業の闇と謳っていますが、明らかにする作品ではありません。
あくまで、非人道的に雇われた人を助けるために奔走するパティマさんのPVドキュメンタリーみたいです。なんか某国営放送の「プロフェッショなんとか」みたいなテイスト。
本当に知りたいところ、明らかにして欲しかったところが非常に少ないんですよね。そこが期待外れだったなぁ。ですから、本作は社会派ドキュメンタリーかと思いきや、パティマさん密着ドキュメントって感じでした。ですから、エンドロールの後に人道支援団体の寄付願いのクレジットが出てもおかしくない感じでしたねー。
映像作品としてはとてもよかったですが、このテーマを語るドキュメンタリーとしては深みもパンチ力も足りなかったかなぁ?本丸が結局分からずじまいなんだもん。
昨年鑑賞した「ボヤンシー まなざしの向こうに」の方がフィクションだけどパンチ力あったなぁ。
タイランドの社会的なドキュメンタリー
日本で言うと、マグロ漁船に売り飛ばされた債務者的な話を、NPOが助け出すドキュメンタリー。蟹工船を彷彿とさせるけど、先進国に追い付く為に後進国が陥るロジックなのかも…。2016年位のタイランド社会問題化になっていたのは少し知っていたが、勉強になりました。魚の缶詰が…😓
タイトルなし
ブラックどころか、賃金さえも支払われていない恐ろしい奴隷労働、人道支援団体:LPNの活動の話 日本では当り前の社会保障とか労災とか健康診断とか、人を雇うってどういうことなんだろう?と考えた 違法漁業が罷り通るなんて領海なんて無いのか? 警察、マフィア、ブローカーがグルとは言ってたけど、穫れるだけ穫るのっていうのは先進国のやり方だと思ったのだけど…日本も絡んでいるのか いずれにせよあのままでは魚の漁獲量が減って、国際的にも非難浴びるのは明白なので、早くあんな非道い労働は根絶して欲しい やはり地産地消を目指そう
9/26 クロ現 IUU漁業
いつまでも奴隷船は作り続けられる
農業ではドイツのバイエル社(旧モンサント社=アメリカ)が、種子と種苗の知的財産権を独占して、強力な除草剤とその除草剤に耐性のある遺伝子組み換え植物(GMO)の両方を販売することで莫大な利益を得ている。そのせいでインドの農家は毎年15,000人が自殺している。
どうも先進国の大企業は途上国の労働力を食い物にする傾向があるようだ。利益追求だけを唯一是とする資本主義の企業論理は、自社の眼前の利益のみ優先し、将来のことなど顧みない。
流行りのSDGsも、国連で採択されたからという理由で、各企業はパフォーマンス合戦に余念がない。地球全体のこと、人類全体のことを考えている企業など、本当はひとつもないのだ。
それは国単位でも同じことで、トランプのアメリカ・ファーストという露骨な主張は身も蓋もなかったが、実はどの国もトランプと同じで、自分の国さえよければいい。
人間は本来的に利己主義であり、国にも利己主義を求める。他国との共存共栄ではなく、他国を支配して利益を独占する支配者を求める傾向にあるのだ。平和主義よりも戦争主義である。
利己主義が罷り通る世界では常に弱者が犠牲になる。本作品の奴隷船はその極端な事例である。世界が平和主義、平等主義、自由主義、つまり民主主義がパラダイムとならなければ、いつまでも奴隷船は作り続けられる。
振り返って世界の民主主義の割合をみると、人口比では3割にも満たない。専制政治の国に住む人が世界の7割強なのだ。そしてそれは増加の傾向にある。選挙制度のある国でも、その選挙が政権有利に進められるようになっている訳だ。人類に未来はない。
奴隷船って今でもあるんだ、、、。
かなりきつい状況での撮影だと思うがセンスと執念で絵がめちゃくちゃかっこいい!ドローンもこういう広い場所は効果的!
悪質な漁業会社によって拉致され、騙され、監禁され奴隷のように働かされている人を救出するパティマ・タンプチャヤクルさんの活動を軸に漁業の闇を暴くドキュメント。彼女はもう5000人以上救出していてノーベル平和賞にもノミネートされてます。
何十年も無報酬で危険な仕事、劣悪環境で働かされ死んだ人、怪我した人、逃げて生き延びジャングルで隠れて暮らす人達、、、国に帰りたいけどもう家族がいるから、、、葛藤する人、、もうなんだか本人の意思と関係なく人生棒に振った人達の怒りと悲しみがドバドバ湧き上がってきます。
救出しても、ほとんど賃金は払われたことはなく、ギリギリ怪我の賠償2件のみ。水産業者も警察、政府もおそらくグルで、その構造にまでメスが入らないもどかしさ。
日本もタイの水産物輸出第二位の取引先なので間違いなく彼らが採った物を食べてるはず。
お金に多少余裕がある人は避けましょう。
衣類、ファストファッションの話も問題になったけど安い物には必ず安い理由があるんですね、怖い怖い。
構造的問題がある
世界中で「存在しない」漁船によって行われる違法・無報告・無規制(IUU)漁業。拉致同然に乗船させられた船員は、給料を支払われることも年季が明けて解放されることもなく、何十年も奴隷のように強制労働させられている。船を降りるのは逃亡に成功するか、死んだ時。
映画は、タイの漁業会社のIUU漁船に乗せられたタイ人やミャンマー人を助ける活動に従事するNGO代表のオペレーションに密着する。
インドネシアのパプア沖で操業する船の拠点となっているいくつかの港で聞き込みし捜索した結果、接触できた元船員のうち3人が帰国を希望し、家族との感動の再会を果たす。だが、元船員の多くは母国を離れて何年も経ち(身分証も金も無く流れ着いた船員たちを、現地の人々は保護してきたのだろう)現地で妻子を持っており、1人は「帰りたいがもう帰れない」と涙する。町の墓地には異国の地で生を終えた大勢の元船員が埋葬されている。
なぜ逃げないのか。IUU漁船は洋上で定期的に漁獲物の回収と食料等の供給を母船から受け、漁船自体は何カ月も寄港しない。また上陸する際も、企業と繋がる地元官憲が監視しているため逃げるのは難しい(劇中でも、宿舎と思われる建物に「兵士」と紹介される男がいたり、NGO一行を見張っていると思しき姿が映る)。船員たちは船長や会社側の船員の暴力により支配され、逃亡すれば追跡され口封じに殺されることもあるという。
今回帰国した者の証言が証拠となり、同じ船に乗っていた元船員が会社を裁判に訴えて未払い給与や負傷の補償金を勝ち取ることができた。だがNGOが数千人を救ってきた中で、会社から金を得られたのはわずか2例目という。映画はこうした体験をした被害者が声を上げること、消費者がIUUで漁獲された海産物を拒否することで状況が変わると訴えて終わる。
結論自体はよく分かるし、映画の主眼が人を助けるという代表の信念に光を当てることにあるのも理解できる。
他方、個人的には、それと結論との間に描かれていない部分があると強く感じる。
劇中で指摘されている暴行傷害や人権侵害などの犯罪的行為にも、会社や会社側の人間が刑事訴追されたとの話は(少なくとも劇中では)なかった。一般論だが、こうした会社が存在し続けられる背景は、海産物需要の高まりと資源保護のための国内・国際規制の強化による価格上昇で「カネになる」からであり、特に途上国では取締り能力の不足に加えて、こうした会社に船員を供給するブローカーの存在、漁業会社やブローカーと官憲との癒着が容易に想像される。これを正面から取り上げれば、NGOや制作陣に危害が加えられるリスクがあったのかもしれない。
インドネシアでは2020年、中国漁船で同様に強制労働させられていたインドネシア人船員が暴行死する事件が相次いで発覚し、インドネシア当局が漁船を拿捕、中国人船員を刑事訴追し、中国政府に抗議した例が報道されている。
映画の終盤、3人の帰国の報を受けてか、首相がNGOを訪れ、取り組みを約束する。映画は2018年作であり、その後タイでも状況が変わっていることを願いたい。
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