劇場公開日 2022年3月25日

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「命を救うことの難しさと、殺すことの簡単さ」アンビュランス にゃろめさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5 命を救うことの難しさと、殺すことの簡単さ

2022年12月16日
PCから投稿

映画開始15分で銀行強盗が始まっちゃいます。
この急な展開はマイケル・ベイファンにはたまらない展開。
しかし秀逸なのは、その15分の間で最低限の人物紹介の
仕方に無駄がなく、すんなり入っていける。
途中から入って来た人物も絶妙にキャラクターづけされてて
無駄がない。

銀行での銃撃戦から
救急車でのカーチェイス、
飛び交う銃弾と、ぶっ飛ぶ車。
いろいろ言いたいことがあっても、
そこはマイケル・ベイ。
言わないのが約束。
中盤、カーチェイスが中だるみしてきたころから
派手なカメラワークが控えめになってきて、
スローモーションなんか使っちゃったりして、
人間ドラマの方にフォーカスされていきます。

アクションファンにとっては、
「ドラマとかいらねーよ、もっと派手に!」
となってしまう展開だが、この映画はそうはならない。
冒頭15分のそぎ落とされた人物描写が効いている。
警察側、犯人側、そして救急側、それぞれにちゃんと
感情移入できる絶妙な間合い。
よくできた展開だと思います。

とは言え、個人的には100%アクションか、
100%ドラマかに振っていただいた方が
好みなので、この映画の評価は低いんですけどね。

にゃろめ