「大きなスクリーンで体感したいスタイリッシュでエッジの効いた映像ばかりで構成されているチャレンジングなアクション・クライム映画。」アンビュランス 細野真宏さんの映画レビュー(感想・評価)
大きなスクリーンで体感したいスタイリッシュでエッジの効いた映像ばかりで構成されているチャレンジングなアクション・クライム映画。
本作はマイケル・ベイ監督作品なので、そこまでハードルを上げずに見たのですが、一言でいうと、良い意味で「攻めた映像満載のアクション・クライム映画」でした。
カット割りなどが成功し、凝ったカッコいい映像は、ここぞというシーンで使うものですが、本作では「全編がクライマックス」と言わんばかりに、とにかくスタイリッシュでエッジの効いた映像ばかりで構成されています。
そうなると、単調になってしまうのでは、という危惧も生まれるのですが、本作では物語の面白さも加わって、終始面白いと感じられます。
強いて言えば、部分的に映像酔いをする人は出るのかもしませんが、そこまでやり過ぎてはいなく、バランスはとれていると思います。
アフガニスタンからの帰還兵で黒人のウィリアムは妻の多額な手術代を工面するため、小さい頃に養子縁組で「兄」となったダニーにお金を借りようとします。しかし犯罪者であるダニーから「銀行強盗」の手伝いを依頼されます。さらに、たやすいはずの計画が想像以上に難航。急きょ逃走車として「救急車」を乗っ取り…という感じでストーリー自体はシンプルなのですが、タイトルの原題「Ambulance」は「救急車」という意味。
そのため、医療的な面からもハイクオリティーな映像が見られるなど、見どころ満載でもあるのです。
そして、ラストの展開も含め物語としても良く、映像とストーリーの両面から完成度の高い作品でした。
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