MISS OSAKA ミス・オオサカのレビュー・感想・評価
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EUフィルムデーズ2023 アイデンティティと自己を求めて、という...
EUフィルムデーズ2023
アイデンティティと自己を求めて、という括りの作品
なりたい自分になれる、自分でしかないことにそれぞれ憧れる女性
姿勢とか相槌とかマナーレッスン?みたいでしたけど、いきなり水商売は引出し沢山無いとムリだよと思った
競輪は羨ましかったけど💴 なんか火サスみたい
そして一番インターナショナルなのはママだった
楽しめました
EUfilmdaysは毎年楽しみにしていますが、時々「?」な作品があります。こちらも、ちょっと変わっていましたが結果的にはとても楽しめました。別の人生を生きてみたかった自分探しの旅、がテーマでしょうか?少し怪談めいた要素もあるような。。
それにしても舞台が大阪とは面白い!昭和レトロなキャバレーや飲み屋街など、ヨーロピアンにはエキゾチックに移ったのでしょうね。
似てるか?
なりたい自分になる為に、旅先で知り合った大阪からきた女性の人生を追うことにしたデンマーク人女性の話。
プライベートとでも仕事の話をする退屈な彼氏の出張に同行してやって来たノルウェーで、フランスと日本のハーフの女性マリアと出会い惹かれるというのはわかったけれど、浮かない表情は自分に自信が持てず漠然と日々を~だったんですね。
あらすじ紹介が頭に入っていなかったら伝わりますかそれ?
そして亡くなったマリアの旅券を持って、マリアの働いていた大阪のナイトクラブ、というかキャバレーに行って知らなかった世界を知り、そこで出会い…。
チョロチョロ差し込まれる亡くなったことになっているイネスのパートのおかげで、サスペンス要素でもあるのかと思ったらそんなものはないし、MISS OSAKAでは当然ミミコになれず本人ですよね?
隠し事をしてなりたい自分を探して、出会って恋をして、でもやっぱり…ってことなんだろうけれど、回りくどいし結局なにが言いたかったのか…という感じ。
日本はすべてが叶う、可能性の国よ。
北欧人にとって未知の国、日本。それを、観光地の美しさではなく、エキゾチックな夜の世界で描く。そこは、望む自分になれるところ、望んなものが手に入るところ、と言うマリア。あることを経て、日本に向かう変身願望のイネス。そしてたどり着いたキャバレー、ミス大阪。イネスにとっては、逃避行でもあり、変身前のサナギの期間のつもりでもあるのだろう。天国に思えたろうし、なりたいものになれると信じていたのだろうな。でも、気付く。いろんなもの、いろんな場所、いろんな人を通り過ぎた後に最後に残るものは、結局、自分自身そのものなのだと。不安定な感情で悩んで現在地に迷ったあげく、誰かになりたくて、誰にもなれなくて、所詮、自分は自分にしかなれない。でもそれこそが特別なことではなく、ごく普通の人生だ。最後のイネスの脱力した姿は、浦島太郎のようだった。あのあと、どう落とし前をつけるのか気になるが、冒険を経験したイネスは、かつてのひ弱な女性ではないから心配は不要だろう。
森山未來、改めていい役者だなって思った。
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