スピリットウォーカーのレビュー・感想・評価
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見事なまでのストーリーテリング。
ありえないような話を見事なまでにエンタメ作品と昇華させてしまう韓国映画の底力。12時間ごとに意識が他人の肉体に乗り移る主人公の物語と聞いて、なんて荒唐無稽なと思いながら鑑賞し始めたら、巧みなストーリーテリングにまんまとはまってしまった。
似たような作品で「ビューティーインサイド」というこれまた荒唐無稽な作品もあったけどあれも見事に観る者を納得させるパワーがあった。
交通事故を起こし記憶を失ったらしい主人公。自分はいったい何者なのか、自分の正体を探るうちにさらなる異常現象が巻き起こる。謎解きから始まり、徐々に謎の組織に追い詰められてゆく主人公、観る者の興味をぐいぐい引き寄せてもはや目が離せない展開へと突き進んでゆく。
一度乗り込んでしまえば作品の世界観にどっぷり浸かって予想もつかない所へ連れていかれるこのライド感。いやあ見事なエンターテインメント作品だった。劇場鑑賞を見逃して後悔。
またアクションも何気に凄い。終盤は明らかにジョンウィックをやりたかったんだろうけど、中盤の格闘シーンもリアルだし、追跡中に高所から飛び降りるシーンが凄い。あれはCG使ってるんだろうか、ほんとに飛び降りたとしか思えないほど違和感がなかった。
最初はデンゼル・ワシントンの黒歴史「悪魔を憐れむ歌」みたいのを想像してたら、全然面白かった。合成麻薬の副作用で魂というか意識が肉体を離れてそばにいる人間に乗り移るなんて普通に考えたらありえない設定も鑑賞中全く違和感を感じさせなかった。
そしてやはり娯楽作品では悪役が際立ってないと。あの悪役はぶっ飛んでいてとても良かった。ヒロイン役の女優さんもすごくきれいで魅力的。
これはもっと多くの人に見てもらいたい作品。リメイクされて話題になればもっと認知されるかも。
わたしは誰?ここは何処?
主人公男(ユン・ゲサン)が、交通事故に遭って目が覚めるところから始まりますが、男は自分が誰なのかわからない。でも、自分ではない誰かの身体の中で存在している、というのはわかっているようです。
前半1時間近くは、主人公と共に、映画を見ている自分も路頭に迷いそうになりました。
主人公男は、自分の乗っていた車、写真、ポケットの中に入っていたカードなどを手がかりに少しずつ謎を解いていきます。また、出会う人たちの会話に耳を澄ませて想像力を働かせ、自分がどうやら、カン・イアンという人物かなということに気づき始めますが、12時間ごとに、他人の身体に魂(精神)が入り込むことになります。
乗り移られる他人は、組織員のようなのですが、何の組織なのかはよくわからない。
南楊州のノア物産がある医療組織?って何なんだ??
でも、あまり難しいことを考えずに、おおまかなストーリーを追っていき、バイオレンスアクションやカーチェイスや銃撃戦などを楽しめばいいのかなと最後に思いました。
でも、細部をもう一度、チェックしたくて、続けて2回、見ました。(笑)
だいぶと、細かいところを理解でき、2回目でも、ハラハラドキドキして面白かったです。
「他人の身体に入り込んだカン・イアン」はほとんど、ユン・ゲサンの姿で登場して、鏡、カメラの中、他者からみた視線の中では、乗り移られた他人が映し出されるという、ちょっと変わった演出がよかったです。
結局、6人に乗り移ったようです。丸3日間、ユン・ゲサン、振り回されたってことですね。
1.チ・チョロ
2.イ部長
3.パク室長
4.ユ代理
5.チンピラ風の馬面の男(名前がわからない)
6.ペク曹長
エーテルX、そんな麻薬あるわけないけど、ちゃんと、トリップしてました。
主人公の記憶がなくなり、観客も惑わされるという点では、『メメント』風でもありました。あれは、もっと手の込んだ手法でしたが、メメントを見たときも、ムキになって、3回連続見ました。😅
アクション満載、サスペンスフル、ちょっとSF、本能的に彼女を守ったのでロマンもあり、なかなか、楽しめました。
見やすい。
ふつうに見やすいです。ただのSFではなく、魂が移り変わるのに12時間というルールが利いていて、ランダムに魂が移動するのではなく規則性があったり、トイレで鏡を見て自分を確認するシーンはフェイス/オフを彷彿とさせましたが、監督がその映画好きなのかな?と思いました。
唯一わかりにくかったのは、「この組織なんの組織?」ということ。組織内の裏切りやいざこざで主人公が消されるという筋書きはわかるけれど、結局なんで殺されるの?という。明確な説明ではなくなんとなくのイメージで(あ、組織の意に沿わないことしたんだな)という見方で、主人公が追われてる理由を納得させて見てました。
そして、悪役がちょとぶっ飛び過ぎてて、最後のシーンで日本人悪者いるかな…という印象。そして取引の内容も曖昧で、クラブ経営もしててお金も持ってそうなのに、そこまでやたらめったら人殺してまでさらにお金が欲しいかな?という疑問も。
ストーリーや演出は好みだと思いますし、でもアクションシーンは見応えあって(動ける俳優さん多いんだな)という印象。対抗できるのはファブルの岡田准一くらい、日本のアクションが出遅れている感じがすごいしました。映画で「アクションすごい」と魅せる編集も画角も上手いんだなと思いました。
タイトルはわかりやすくていいですが、日本版のロゴデザインがベタすぎて今ひとつ。個人的には韓国語版のロゴでもよかったかなと思いました。おもしろかったです。
どんなときも僕が僕らしくあるために
ハリウッドリメイクが決まっているそうで。
なるほどいい脚本だと思う。
日本にもこれぐらいの作家がほしいところ。
全編主人公視点なので、今誰なのか混乱する。
三者から見た視点、見せ方(人種・性別)を工夫すればもうひと化けする。この辺を続編?かリメイクに期待。
敵のボスが壊れ(とりあえず殺す)キャラのため、組織の壊滅の原因は半分コイツ。
めちゃくちゃ
ドラッグの過剰摂取で魂が抜けるまではいいけど、時間が来ると別の人に移って、その際記憶が継承されるなど設定が強引だ。登場人物の顔や名前を覚えるのが苦手なので、誰が誰だがさっぱり分からなくなる。ごちゃごちゃしているのだけど、アクションが生々しくて痛そうで素晴らしい。
設定
や展開は面白かったです。最初は関係の無い人への憑依かと思っていたら、段々と関係者であることがわかって来て、自分が脅した相手にも憑依するので、最後は段々と混乱します。それが面白さであり、難点ですね。
トリッキーな設定のオチが…⁉︎
記憶喪失&身体が入れ替わる謎の男。
入れ替わる理由に⁉︎と混乱しましたが
大好きな映画ルーシーを思い出し、
その境地に達したの⁉︎と勝手に解釈。
流石に決められた時間ぴったりに
入れ替わるのは作品を盛り上げる為の
都合のよい設定感が否めませんが…。
トリッキーな設定が見所だと思っていましたが
想像を上回る激しいアクション最高です。
タイトルから映画をチョイスする瞬間から、映画製作者との知恵比べは始まっている?。
今年91本目(合計364本目/今月(2022年4月度)1本目)。
こちらの映画、なぜかmovix(大阪市では、ブルク)系列。韓国映画といえばシネマートという印象なのですがそうではなかったようで…。
内容自体は他の方も書かれているように、いわゆる「無限ループ」ものとは違います。映画内でも描写が丁寧で12時間ごとに主格(主人公)が異なるという映画の「ルール」が提示されるのでわかりやすいですが、逆にその意味では単純な「ループもの」ではないですよという感じで、ループものに分類できなきゃ、じゃアクションものかというとそれも違う(アクションものも言えますが)ので、「こういう新しい類型」の類型なのかなぁ…というところです。
とはいっても、今週は作品数がそれほど多くないので、アクションもの+韓国ものという観点では本命以上にはなるかなという感じです。
個人的には、この映画に出てくる特定の概念や「あるもの」や「ある建物」などが何を指すのか…という点を考えてみたところです。これで正しいかどうかわかりませんが…。
どうにも扱いが難しいのでネタバレありにしています(ただ、一つの仮説という程度)。
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(減点0.3) 明確に看板などが翻訳されていなかったり、韓国映画をよくみていないと混乱する「代理」など(韓国の会社文化での、役職の一つのよう)、そこそこ理解を混乱させる要素は多いです(まぁ、「代理」を(有権)代理(法律用語)というように解釈する人もいないと思いますが…)。最低限何か、他作品でも良いのでvodシステムで似たような韓国のアクションもの(基本的に2日間借り切りなどが多い)を見ておくだけでもセリフの理解度は違うと思います(韓国映画にひごろ接している方には不要かな?
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▼ 「スピリットウォーカー」の指す意味って何は何なのか?
まず、原題がSpiritWalker です。また、韓国には漢字文化(日本でいう繁体字相当)も残っています。公式サイトによると、この「漢字表記」は「遺体離脱者」となっています(文字化けしうる漢字は適宜日本の漢字に書き換え)。
そして、 SpiritWalker 自体もまた一つの文化を持っています。日本ではカタカナ表記するか、せいぜい映画の「幽霊」扱いですが、日本ではより専門に「幽体離脱」と訳されたり「アストラル投射」と呼ばれる、現在では「トンデモ科学」扱いされる「体外離脱」等の一種です。これらの文化が見え隠れしています。
この観点で映画を観ると…
映画内に出てくる液体: この中には「エーテル」という語も出ますが、この分野ではどういう使われ方をされているのでしょう??
映画内で訪れる、ある宗教的施設: 「この宗教」が多くもつ「この施設」も、この「アストラル投射」の中では大きな意味を持ちます。
薬が何だのという話: もちろん、元の文化自体が「トンデモ科学」扱いされる以上、薬の話も難しいですが、特に精神に働くような薬は、この「投射・離脱」を助けたり、その効果を高めるとされたものです。
ノワール×オカルト×アクション×コロッケ+美女のグロックに萌え
2018年頃が韓国映画が一番面白かったピークで、ここ2年ぐらいはストレスを感じる事の方が多かった印象があります。が、コレは久しぶりに来ました。「魔女 Wichita」系のミステリー仕立て。アクションそのものは地味で、謎解きパートも雑っちゃー雑ですが、目の付け所がオモロいのと、タメのない合理性無視のスピード感が、韓国らしくて楽しかった。
まぁ、ドラッグで心霊現象が起きるのはぶっ飛び過ぎだけど、そこはツッコミ入れずに受け入れるとしてw
ラスト。帰って来たのは誰?みたいな「意味深」を狙ってます?それとも、ストレートな結末でハッピーエンド?この、殆ど意味の無い捻りが入る所も韓国やなぁw
って事で。
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