「タイトルから映画をチョイスする瞬間から、映画製作者との知恵比べは始まっている?。」スピリットウォーカー yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルから映画をチョイスする瞬間から、映画製作者との知恵比べは始まっている?。
今年91本目(合計364本目/今月(2022年4月度)1本目)。
こちらの映画、なぜかmovix(大阪市では、ブルク)系列。韓国映画といえばシネマートという印象なのですがそうではなかったようで…。
内容自体は他の方も書かれているように、いわゆる「無限ループ」ものとは違います。映画内でも描写が丁寧で12時間ごとに主格(主人公)が異なるという映画の「ルール」が提示されるのでわかりやすいですが、逆にその意味では単純な「ループもの」ではないですよという感じで、ループものに分類できなきゃ、じゃアクションものかというとそれも違う(アクションものも言えますが)ので、「こういう新しい類型」の類型なのかなぁ…というところです。
とはいっても、今週は作品数がそれほど多くないので、アクションもの+韓国ものという観点では本命以上にはなるかなという感じです。
個人的には、この映画に出てくる特定の概念や「あるもの」や「ある建物」などが何を指すのか…という点を考えてみたところです。これで正しいかどうかわかりませんが…。
どうにも扱いが難しいのでネタバレありにしています(ただ、一つの仮説という程度)。
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(減点0.3) 明確に看板などが翻訳されていなかったり、韓国映画をよくみていないと混乱する「代理」など(韓国の会社文化での、役職の一つのよう)、そこそこ理解を混乱させる要素は多いです(まぁ、「代理」を(有権)代理(法律用語)というように解釈する人もいないと思いますが…)。最低限何か、他作品でも良いのでvodシステムで似たような韓国のアクションもの(基本的に2日間借り切りなどが多い)を見ておくだけでもセリフの理解度は違うと思います(韓国映画にひごろ接している方には不要かな?
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▼ 「スピリットウォーカー」の指す意味って何は何なのか?
まず、原題がSpiritWalker です。また、韓国には漢字文化(日本でいう繁体字相当)も残っています。公式サイトによると、この「漢字表記」は「遺体離脱者」となっています(文字化けしうる漢字は適宜日本の漢字に書き換え)。
そして、 SpiritWalker 自体もまた一つの文化を持っています。日本ではカタカナ表記するか、せいぜい映画の「幽霊」扱いですが、日本ではより専門に「幽体離脱」と訳されたり「アストラル投射」と呼ばれる、現在では「トンデモ科学」扱いされる「体外離脱」等の一種です。これらの文化が見え隠れしています。
この観点で映画を観ると…
映画内に出てくる液体: この中には「エーテル」という語も出ますが、この分野ではどういう使われ方をされているのでしょう??
映画内で訪れる、ある宗教的施設: 「この宗教」が多くもつ「この施設」も、この「アストラル投射」の中では大きな意味を持ちます。
薬が何だのという話: もちろん、元の文化自体が「トンデモ科学」扱いされる以上、薬の話も難しいですが、特に精神に働くような薬は、この「投射・離脱」を助けたり、その効果を高めるとされたものです。