「2人の演技合戦&病院の隠蔽体質の闇」グッド・ナース 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
2人の演技合戦&病院の隠蔽体質の闇
実在するシリアル・キラー、チャールズ・エドモンド・カレンの犯罪と、
逮捕に協力した看護師エイミー・ロークレンを追った
実録スリラー映画です。
ジェシカ・チャステインの素直で優しい看護師が、とても
魅力的でした。
(最近のアクション女優役より、女性的できめ細やかな演技が好き)
「ファンタスティック・ビースト」のニュートをキュートに決めてる
エディ・レッドメインがまさかの殺人鬼。
180度の転換です(役柄を広げるチャレンジですね!)
チャーリー・カレン(レッドメイン)は1888年から2003年の
16年間に40人近くの殺害を告白し、実際には400人に及ぶ可能性が
あるとのことです。
よくもまぁ、9ヶ所の病院がいくら人手不足とはいえ、きちんと調査して
告発しなかったものと驚きます。
最初の病院で逮捕されていたら、その後の被害者は出なかった訳ですから、
病院の責任は重いです。
映画ではチャーリーは離婚後に転居してエイミーの病院に就職します。
エイミーもシングルマザーで娘2人を育てていますが、
心臓に重い疾患があり夜勤は負担が大きく疲れていました。
チャリーは優しくてエイミーの手助けをしてくれます。
しかし不審死した老婦人の死因に疑問を持った病院の通報で看護師全員に
聞き取り調査が行われます。
エイミーは被害者のカルテを見て、不必要なインスリンが投与されている事を
刑事に指摘します。
そして正義感から次第に警察に協力して行きます。
確たる証拠もなくチャーリーを見切り逮捕。
なんと自白させるためにエイミーは大きな役割を果たすのですから、
驚きの展開なのです。
私はこの映画を見始めた時、
チャーリーの魔の手がエイミーに及んで、
ハラハラドキドキの展開を予想しました。
そして病院側は警察に協力するエイミーに解雇をチラつかせ、
エイミーの心臓病は悪化して命の危険が!!!
・・・なんてシナリオを勝手に想像しました。
杞憂でした。
ごく平坦にストーリーは進みます。
日本でも点滴に筋肉弛緩剤を混ぜて患者を死亡させた事件がありました。
他にも、施設の元介護士が障害のある入居者を多数殺した事件もあります。
Wikipediaをみるとチャーリー・カレンは自殺癖と精神疾患があると
思われます。
過去の問題行動や精神疾患はデータに残して、他の病院も直ぐに
閲覧できる仕組みが必要です。
(もう出来てるかと思いますが、)
最近の病院では看護師の行動を監視カメラで撮影している所も出て来て
いるそうです。
(プライバシーの観点からも、ちょっと嫌ですが、)
命を預ける病院や施設。
チャーリー・カレン事件は2度と起きてほしくないです。
病院への告発を強く感じる映画でした。
返信お気遣いありがとうございました😭。確かにお友達の方のように、実際に被害者にならないとわからないですよねぇ。密室でドクターと関係者だけ。写真や映像を撮る義務もなければ、情報公開の義務も一義的には無いですから、この映画の隠蔽体質はまさにリアルでした。知人の方、お気のどくです。ありがとうございました。😊
おっしゃるとおりですね。一つ私見を加えるなら【手術室は密室ですから、医者は昔から隠蔽体質ですね。医・会はどうしようもない。医者は所得税税率90%でイイと思います。お医者様だったらごめんなさい】