劇場公開日 2022年3月18日

「なかなかにマニアックな展開ですが、これもこれでありかな。」プレゼント・パーフェクト yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5なかなかにマニアックな展開ですが、これもこれでありかな。

2022年3月22日
PCから投稿

今年82本目(合計355本目/今月(2022年3月度)24本目)。

北海道は旭川市のお隣になる、東川町(実在します。人口8000人ほど)が舞台の、タイ人どうしのボーイズラブもの。

これだけだと簡単なのですが、スマホではなくカメラで写真撮影をしているあたりなど、東川町の文化(「写真の街」宣言(1985)など。映画内でも町役場かカメラがずらーっと並ぶシーンがある)を知らないとわかりにくい点もあります。

 ※ ほか、北海道一般の文化などは前提ですが、それは日本では一般常識の範囲で大丈夫かなと思います。

要は結局のところ、人に迷惑をかけない限り、男女同権思想の考え方は男性同士の恋愛ににも妥当し、それに尽きると思います。このことは今では当然であり「人に迷惑をかけない限り」今ではかなり浸透してきましたが、その考え方の浸透も多くの方の苦労があってのことだし、また国によって考え方も違います。日本では10~20年前は全然ダメ(映画館でさえ扱われることは少なかったと思われるし、そういう文化自体を語ること自体が封印されていた)でしたが、今ではだいぶ整備されてきたところに、日本における、多文化の受容性というものを感じます。

明確にわかりにくいのは、上記でのカメラの話(よくカメラは出ますが、東川町は「写真の街」宣言をしています)で、ほかは一般的なボーイズラブのお話です。北海道の文化については一般常識扱いです。

 これらまで加味して、下記のように採点しました。

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 (減点0.3) 映画内では、主人公(この映画の主人公は性質上「2人」いるように思えますが、そこはとりあえず度外視)が「あるもの」をなくして警察署に届け出るシーンがあります。しかし、数日後には見つかったのか、「全然関係のない人」が取りに行って渡してくれる(これでストーリーが進む)シーンがあります。

 もっとも、この映画はタイの映画でたまたま日本が舞台なだけですが、日本が舞台である以上、日本の法が適用されます。つまり、遺失物法では「遺失物が見つかったら本人に返せ」というのであり(遺失物法)、「まったく関係ない第三者」に返すことは法の想定していない範囲です。まして、個人情報がありすぎる「あるもの」であればなおさらです。

 この点は改正遺失物法の施行の前後を問わない(返す相手は原則本人。本人が入院等やむを得ない場合のみ、代理・委任が可能)のであり、この部分は明確に描写が不親切に思えます。
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yukispica