ザ・ホエールのレビュー・感想・評価
全258件中、21~40件目を表示
白鯨を理解するには時間がかかる。
難しい。
物語は1人の男の死ぬまでの一週間が縦筋なのだけど、
観客に何を問い何を言おうとしているのか、
正直よく分からなかった。
ワンシチュエーションで意外にも人がたくさん訪ねてくる構図は後から舞台劇と知りなるほどなと思いました。
ハムナプトラのあの若く怖い物知らずの主人公を演じた
ブレンダンフレイザーがこんな演技をするなんて!と驚いたし、彼じゃなかったらもっと退屈だったように思う。
モチーフに白鯨があって、白鯨のエッセイが下地にあるんだけど、そもそも白鯨が理解出来ないからこの物語の言わんとしている事を理解するのも難しい。
最後の演出は突然ファンタジーで
その名の通り昇天して行く様は不謹慎にも
笑ってしまいました。
「ザ・ホエール」「The Whale」 A24が創る、父と娘の再生...
「ザ・ホエール」「The Whale」
A24が創る、父と娘の再生の物語・・・かな???。
人生を踏み外した父親の再生と、娘、家族との絆の再構築のお話のような筋書きの場合、父親は ギャンブルや、酒、に溺れたり・・犯罪に手を染めていたりするが通常ですが・・そこは あのA24・・・肥満、しかも・・半端ない肥満になった(過食症からか??)父親が主人公・・。まぁ、特殊メイクや、CGの技術があったからこその映画でしょうけど・・主演のブレンダン・フレイザーの熱演。オスカー取ったのも頷ける♪
思うに・・A24、俗世界で例えれば、誰もが気味が悪いと思い、敬遠していた、海鼠や、ホヤを、勇気を出して食べてみた人みたいな感じの映画界バージョンかしらん??。
誰もがいとましく思い、もしくは目をつけていなかった題材を採用する柔軟な感受性を持っている感じ??
目の付け所がシャープでしょ・・な 制作会社がA24かしらん。そういう点がマンネリしつつある映画界でいい刺激になっているのかも・・♪
ララランド」を抑えて、オスカーを奪った「ムーンライト」は、アフリカ系アメリカ人のホモセクシャルのお話だし・・。「ミッドサマー」はカルト宗教のお話だし・・。「シビル・ウオー」は、アメリカ内戦の話だし・・「ホエール」は肥満のトーチャンの話だし・・。「スイス・アーミーマン」「ルーム」「ラム」「ロブスター」・・だし・・。まぁ 面白いのだけどね♪
最新作の「異端者の家」・・ヒュー・グラントが怖そう・・。
やはり神に喧嘩を売っていました
テーマを信仰と自虐にして、神に喧嘩を売る描写は、やはりダーレンらしいなと思います。
同性愛者であるチャーリーは恋人と暮らすために、家族を捨てました。その恋人は自死しました。そして彼は今セルフネグレクトとなり静かに死に向かっています。クリスチャンの視点では、チャーリーは罪を背負った男です。しかし、客観的な視点では、チャーリーは肥満症の精神疾患の男です。多くのアメリカ人と同様に壊れてしまった人間です。
本作を通して、私にはこんな声が聞こえてきました。
神は、信仰心が強い人間をも死に向かわすのか?
信じる者は救われるどころか、全く救われていないではないか?
もしかして、人間を不幸にしているのは神の存在なのではないか?
神は不在である。神と言われている概念は、人類が発明した権力機構である。そんな神にいまだにしがみつく哀れな人類よ。
チャーリーの肉体が、人類が神を信じていることの悲しみや滑稽さをそのまま象徴しているようでした。
主演のブレンダン・フレイザーを知らなかったのですが、セクハラ被害で鬱になってキャリアを断たれていたんですね。“レスラー”でキャスティングされたミッキー・ロークを思い出してしまいました。ミッキー・ロークが干された理由はわからないですが。キャスティングも、ダーレンらしいし、アカデミー賞主演男優賞を取ったのも納得です。
色んな意味でとても重い
ブレンダン・フレイザーといえば、ハムナプトラでイケメンぷりが印象に深くあります。そこから色々あり、この作品で大復活をしたのは本当に素晴らしい。(アカデミー賞主演男優賞のスピーチも素晴らしかった)
この映画、ほんと色んな意味で重いです。
体重はもちろん、内容が重すぎる。心理的にもつらく重いのです。
たった5日間をしかもどんよりと薄暗い家の中だけで描いた映画なのに、とても奥深い物語があらわになってきます。チャーリーを家族を裏切った理由、彼を亡くした理由、そして娘との関係。これだけを5日間で語り尽くした。とても素晴らしく悲しき物語しでした。
あとはこの映画なんといっても、チャーリーの272kgという体重の容姿とその窮屈な姿でしょう。醜いと言われつつ、どこか愛嬌もある。そして、一緒に付き添ったリズとの関係性がほんと良かったな。
とても心に残る映画でした。
セイディー・シンク
人間は素晴らしい
人生における辛い境遇に置かれた人々の壮絶な生き様から見える人間の「素晴らしさ」とは。
チャーリーの家の扉を叩き、「救済」というキーワードを発する登場人物たちは、それぞれの想いを部屋で吐露する。チャーリーを必死に助けようとするリズとトーマスも暗い過去を持ち、救済を求めている。この作品は、単なる人間ドラマを超え、宗教や社会問題の枠を超えた究極の人間の本質に迫っており、とてもその点で楽しむことができた。
登場人物たちは、まさに人間そのもので、人生で過ちを犯している。小さな過ちから、取り返しのつかない過ちまで...。その中で救済される者とされない者には、どんな違いがあるのだろうか?
この作品を通して、「正直でいること」が救済の鍵になる。「人間は素晴らしい」という言葉が作中でも出てくるが、完璧ではない人間性を正直に口にすることが、救済の一歩になっているのではないか。正直でいることは、ときに大切な人を傷つけることにもなる。しかし、その葛藤の中で生きる人間の姿に深く感動させられた。夫婦・家族関係、親子関係、師弟関係、友人関係と、さまざまな想いがぶつかり合う演技は、残酷なまでに心に刺さる。
「白鯨」は読んだことがないが、読めば文学的な深みが増すのかもしれない。でも正直また気軽に観たいとは思えない...笑
救済とは
死を間近にした人間の話で、少し重暗かった。
最近こういう重暗いものが多いのは気のせい?
あんまり感情移入ができなかった。
ほぼ主人公チャーリーの部屋の中での話。
巨体で動けないながら、ほかの役者たちの動きで映像に動きが出ていたように思う。
この狭い空間の中で、登場人物たちの感情が表現されていてすごいなと思った。
でも白鯨と宗教と選挙はちょっと勉強不足で、深い理解はできなかった。
登場人物の全員が誰かを救いたいと思っているが、うまくいかない。それぞれに生きづらさを感じていたようだった。
娘の行動は、宣教師を救いたかったのではないと思うが、結果的に救済になったのではないか。
宣教師は地元に帰って本当に大丈夫なのかと疑問に思った。
チャーリーは誰も自分に関わりたくないと言っていた気がするが、周りの登場人物たちはチャーリーに絆を求めているように見えた。もしかしたら執着?
チャーリーの最期は後悔のなさそうな顔をしていたし、
救われたんだと思うけど、それでよかったのか?
リズだけがなんか不憫。
人間は過ちを犯す…
普通に考えたら、勝手に娘を捨て恋人の所へ立ち去った親として最低な行為をしておきながら、死期が近づいたら、娘と会いたくなり、教育に口を出したり、幸せを願うなんてことには全く共感できない。しかし、恋人の死を守れなかった自責の念、妻子を捨ててしまったことへの自責の念、それらが積もり積もって、助からないほど肥満症になってしまった、ある意味哀れな男の最期の望み、自分が悪いことは重々分かっている、後悔してもしきれないが、人生にうまくいっていない娘を案じ、元気付けたい、娘に大丈夫だよと伝えたい、という理屈ではない親の愛を感じた。彼を支え続けたリズが最期を看取れないことが一番可哀想だと思う。
確かにアカデミー賞受賞の部門的には頷けるが…
本作は個人的にはあまり好みではなさそうだったので敬遠してきたが、第95 回アカデミー賞3部門ノミネートで主演男優賞とメイクアップ&ヘアスタイリング賞受賞との高評価を受けたということで鑑賞。
高評価とは失礼ながら少々意外だなと思いつつもちょっと期待して観てみると、ファーストインプレッションとほぼ変わらず残念な印象。重いテーマを安共同住宅の一室内でほぼ会話のみで展開しているため、とにかく観ていて気が沈む。皆の闇がこの一室に吹き溜まる感じがして、観るにつれ苦しさ募る一方だ。
もちろんアカデミー賞受賞受賞の部門的には何となく頷けるものの、どこか釈然としない。
この陰鬱さがウリなのかも知れないが、いずれにしても映像や音楽等で、もう少し凝った創りにできなかったものだろうか。どうにも観ていて救われない。
何に焦点があたってるの、、?
鯨
エッセイ
宗教
ゲイ
肥満
ピザの配達員
死
窓目の鳥
10年ぶりくらいに会う娘
離婚以来に会う元嫁
まー色々バラバラすぎて、、、、、
退屈すぎた
正直、演技が下手すぎ、、、
間のとりかたとか目玉の動かし方とか演技初心者?ってかんじ。雑だし大袈裟すぎだし初心者の演技にありがちなオーバーな仕草だったり。
うまくいえないけどアフターサンのようなゆるい中でも芯のある表情、とかできないのかな。
扉から出ようとする人が呼びかけたら止まってくれたり、演技もありきたりだし
ムスメの顔に似合わず宗教のトーマスに対してばりばり無茶な下ネタぶっこむし、しかも全部「冗談よ」とか言って。。言動とか一見不良そうにみえるけど、大麻吸ったりレイプだのなんだのぶっこんでくるけど、見た目はちゃんと不良になりきれてないフツーの女の子。
不良役が似合わない。
不良にするんならもっとちゃらちゃらした悪そうな外見にしてあげてー
不明点↓
???という点
罪と罰とセルフネグレクト
どこかでドストエフスキーの「罪と罰」につながっているような気がしてならない。
自罰感情、セルフネグレクトと思しきいきさつにより主人公は
ひどく健康を害している。
許すも許さないも、救うも罰を与えるも、
犯した自らの間違いをどう解釈しなおすかにかかっている。
だがとうてい正当化することは出来ず、
他者を拒み、許されぬなら神もまた存在せず、事態は悪化の一途をたどる。
この、自らして許しがたき罪と、際限ないセルフネグレクトという罰。
近所のばあさんを殺め、あれやこれやと神経をすり減らせ、
思案にあけくれたラスコリーニコフをどこか連想させてならなかった。
そうしてもう後戻れない底なしの沼の中を死に向かって溺れ行く中、
主人公の一縷の希望となったのは娘であり、その娘がもたらした偽宗教家の顛末だった。
だからしてすでにセルフネグレクトの傾向がある娘へ、必死に肯定的な言葉を投げかけ立ち直らせようとするが、
これを最後まで身勝手、自己満足と取るのか、
出来る限り最大の優しさと取るのか、
とても複雑だと感じている。
苦悩のまま終わりを遂げる。
一部始終に付き合い、見せつけられる方も容易ではない。
ならどうすればよかったのか。
自罰感情から当人も周りも救うこと。
それは神などではなく、それでも互いが許し合うことの難しさを考えさせられた。
これも重い
今夜(2024/11/02)観ました。
ダーレン・アロノフスキー監督らしさを全面に感じさせる哀しい作品です。
極少数のキャストはいずれも精鋭で、このキャスト以外にはこの作品の大成は成し得なかったと思います。
主演のブレンダン・フレイザーの演技力は、細かな目配せを始め、絞り出す様な声の出し方、本当に苦しそうな息遣いや咳き込み方など、どこを観てもケチの付け所がありません。
娘のエリーを演じたセイディ・シンクは思春期反抗期丸出しの生意気な小娘を見事に演じ、本作の暗い雰囲気に、良くも悪くも明るさや色味を与えてくれています。
義理の娘のリズ、チャーリーの元妻のメアリー、宣教師のトーマス、ピザ屋さんのダンはちょい役でしたが、誰もが魅せ場があって、少しだけ長く感じましたが目が離せませんでした。
アロノフスキー監督らしい辛くて痛くて苦しくて悲しい映画ですが、惹きつける魅力を備えている作品で、スマホも弄らずに集中して観る事ができました。回想シーンに頼らない観せ方に脱帽しました。
重いコンセプトですが価値ある作品です。頭から尻尾まで没頭して観てください!
全258件中、21~40件目を表示

















