「やや映画の述べる主張がわかりにくい点はあるかなぁ…。」ザ・ホエール yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
やや映画の述べる主張がわかりにくい点はあるかなぁ…。
今年115本目(合計766本目/今月(2023年4月度)10本目)。
歯を抜くのは痛いですね…。おかげで1週間も映画館に行けない日々に。
まぁ今は少し落ち着きましたが…。
さて、こちらの作品です。
正直なところ、「アメリカの文化・宗教論等も入っているため、何を言わんとするか主義主張が見えづらい」点は言えます。
一方、多くの方が触れている通り、映画の展開は99%以上が主人公のいる家でだけ進むし、原則時間ずらし描写もないので、「今どこ?」というような展開も起きにくいのは救いです。
問題提起型(極端な肥満の防止)という観点で見れば、最後までエンディングロールを見れば、アメリカの厚労省に相当するような省庁から「肥満には注意しましょう」みたいな一文は出てもおかしくないものの、それは一切出てこず。また、本映画のタイトルと、映画内で参照されている「白鯨」(小説)については、一応出ることは出ても参照されているだけです(肥満問題が一切触れられないのに比べて、こちらはある程度出る)。
さらにアメリカの宗教論(キリスト教およびその宗派・いわゆる分派等も含め)等も出ると思えば親権がどうのといった法律ワードも飛び出すので、「何を主義主張として述べたいか」はよくわからないところです(ただ、宗教論については明示的に出るし、日本基準ではおよそ聞かないような語も出るので、そちら主軸の可能性もありそう。なお、字幕としては一般的なキリスト教の文化の知識で足りるようになっています)。
おそらく、厚労省(日本基準)の「肥満の防止のうんぬん」は何ら問題提起の論点ではなく、おそらく「白鯨」に関することか、宗教論ではなかろうか…(あるいは、家族を取り巻く扶養義務の問題?)と思えるものの、ここははっきりとせず。
ただ、「主義主張はわかりにくいものの、映画のストーリー的に混乱させる要素はまるでもって存在しない」ので、その点では対抗以上には推せると思います(というより、4月2週(14日からの週)は、コナン以外に新作が大半なく、ほとんどが先週からの継続ですが…)。
採点に関しては下記を考慮しています。
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(減点0.3/映画の主義主張が多義に取れてしまう)
映画内で明確に述べられていなくても「肥満には注意しましょう」という軸で見るのも常識的な範囲でありうる解釈で、一方で「白鯨」や宗教論ととらえることも可能で、ここは解釈がかなりゆらぐのでは…と思えます(この意味で、「日本で」放映することはあまり想定されていない?)。
といっても、一応指摘はするものの、「映画の述べるところ、展開の理解」についてはトップクラスにわかりやすいので(解釈はともかく、ストーリーの理解については支障をきたす部分が皆無に近い)、減点はこの程度にしました。
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