アラビアンナイト 三千年の願いのレビュー・感想・評価
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物語を聞かせ合う事は愛を育むこと
愛には色んな形があるけれど
愛の本質は太古の昔から変わることはなく
自分を棄てても与えること
物語を聞く事は愛おしい気持ちを知ること
でも時代や社会の流れの中で翻弄されて
科学の進歩や多くの知識情報に惑わされて
どのように生きたいか生きるべきか
分からなくなって
素直な愛を忘れてしまうことがある
どのような世界でどの様な道を歩んでいようと
自分の心に正直に愛し続けること
様々な影響を及ぼすことは避け得ないけれど
折合いをつけて一瞬一瞬を正直に生きていく
たとえ生きる世界や道が違っても
偶然に少しだけ同じ道ですれ違っただけでも
物語を聞かせ合うことで愛は育まれる
自分の物語そこにある愛を見失ってはいけない
誰かに物語を話したい 誰かの物語を聞きたい
一日一日を大切に過ごしたい
そんな気持ちになります
愛は塵の中に
使い古された題材で新鮮な物語を作り上げる
物語の存在そのものを研究するアリシアの目の前に現れたジン。
テンプレの3つの願いを尋ねるジンに対して、過去の物語を教訓に「願いは無い」と告げる彼女。
彼女は願いよりもジンにこれまで願ってきた人々の物語が気になるよう。ジンから語られる物語には人の様々な欲望が渦巻いている。
せっかく物語論研究者が主人公なので、本家の千夜一夜物語の構造と比較してみた。
本家は物語の語り手はシェヘラザード(女)、聞き手が王(男)であったが、
この映画では語り手と聞き手の性別が逆になっている。
これってけっこうなポイントだと思う。物語が伝承される1つの方法として語り手による伝承があるけど、
この語り手を担うのってたいていは女性。
なので、この映画で語り手が男性となり、性別による役割からの脱却が図られているところが新鮮に感じた。
時間なくてちゃんとした文献使って調べてないし、本家もシンドバッドが語り手になっている話もあるようなのでこじつけかもしれませんんが…。
役割を交換しつつも、枠物語というお話の中にショートストーリーをいくつか入れていくスタイルは本家と同じ。
さらに、ジン(語り手)の話を聞くことで、アリシア(聞き手)に変化が起こる部分もシェヘラザードの話を聞いた王が心を入れ替えるところを踏襲している。
ここを変えないことで監督版の『アラビアン・ナイト』を描いたって意志が強調されたと感じる。
で、ここにきてようやく「では、監督版のアラビアン・ナイトってどうだったの?」と映画そのものの感想に入れる。
私は監督版の物語、かなり好きだった。
ジンから語られる話は支配欲・愛欲・知識欲、人間の欲望にまつわる普遍的な話で、
それぞれの物語は「いかにも物語としてありそう」なものたち。
これらの物語を聞いたアリシアの答えがうまいな…と。(ネタバレにもなりそうなので、コメント欄の方に詳しく書く)
王道を基盤にしつつ、監督の感性を巧妙に混ぜ込んだのが今作。そこがめっちゃいい。
マッドマックスの監督の初おとぎ話ファンタジーロマンス映画
とにかく映像が綺麗で表現が小説や絵画をみてるみたいで芸術的だったのですが結構ファンタジー要素が強いのでそこまで癖なくみれた気がします‼️
ファンタジーといっても3つの願いを叶えてくれるジンとナロトロジー(物語論)の専門家アリシアのロマンスストーリーがメインなので大人のファンタジーっていう感じ🤔✨✨
マッドマックスシリーズで有名なジョージ・ミラー監督がファンタジー要素強めな作品をつくったのには驚きでしたが、
すごくストーリーや映像・衣装・音楽などの緻密な部分までこだわっているのが伝わってきて、今後ディズニーなどのアニメ作品になっている原作の小説などをジョージ・ミラー的解釈で新たな物語としてみてみたいなって思います。
今作はディズニー製作のアラジンに出てくる青い魔人ジーニーとは違って、人間に優しいのかと思いきやそうではなく3つの願いを叶えるために厳しい線引きをするという点があるのでより本当のイスラム世界の「千夜一夜物語」に登場するジン(精霊や魔人)に近いのかなって気がしました。
人間は愚かな生き物だから3つも願いを叶えてあげましょうといわれたら最初と二つ目は理性的なものかもしれないけど、最後の願いは心の底に眠る人間の本質的な邪悪な部分が露呈してしまうのかもしれないと思いました。
要するに自分が頑張らないで他者や何かに頼ってしまうと人生がいい方向ではなく、どんどん破滅への道に進んでしまうということを教えてくれてるような感じです☺️✨✨
2024年に私の好きなアニャ様主演のフュリオサが公開予定なのでそれまでにマッドマックスシリーズを制覇したいと思います。
※ジョージ・ミラーの作品は昔DVDを借りて、ベイブをみたのがはじめてで劇場で鑑賞した作品は今回初なので星4評価にしました。
まくら
好きなヶ所いっぱいだったので、さわりだけ話します。
飛行機の底に付けたカメラの映像から、工夫がいっぱい。きっと中予算映画なんだ、楽しい! (さすが『シン・シティ』のフランク・ミラー監督、映像派だ…と思ったら『マッドマックス』のジョージ・ミラー監督でした)
映像だけじゃなく音楽も超いい! (エンディングでトムホルケンボーグと覚えて検索したら、トム・ホルケンボルフと読むらしいです)
序盤で決定打になったのは、お話の中の弦楽器のデザイン、魔物と一体化してるからひとつで多重演奏できるって天才の発想!
MCUファンなので、キャストが『ドクター・ストレンジ』のエンシェント・ワンと『マイティ・ソー』のヘイムダルと聞いて観に行ってみたら大当たりでした。
さわりじゃないけど、ラスト泣きました。
大いなる勘違い
面白い………んだけど、舌っ足らずな部分も
講演会でトルコを訪れた物語研究学者のアリシアが購入した瓶から現れた魔人(ジン)は、「瓶から出してくれた礼に願い事を3つ叶える」と申し出る。
が、職業柄「願い事叶える系の物語」にハッピーエンドがない事を知っているアリシアは魔人の申し出を疑う。
そんなアリシアの疑念を解くため、魔人は自分が関わった3人の女性の物語を語り始める――というストーリー。
基本はホテルの一室での会話劇だが、魔人が語る3人の女性の物語はどれも魅力的で面白い。映像やエフェクトも美しく、さすがはジョージ・ミラーと言ったところ。
その一方で、ところどころ舌っ足らずに感じる部分もあり、特に後半、アリシアの「1つ目の願い」に至る心境の変化は個人的に分かりずらかった。
あと、イギリスでの2人のババァも、(登場させた)意図は分かるけど、ちょっと無理矢理感があるし、不要っちゃ不要な気もしたかな。
ジョージ・ミラー監督
対盤
ジョージ・ミラー監督最新作という事で、マッドマックスとはだいぶ毛色が変わったなと思いつつ鑑賞。平日の昼間でしたが、結構人が入っていました。
願い事を叶える旅に出る冒険活劇的なものだと思っていましたが、基本的には魔人のジンがアリシアの元へやってくるまでの道中の話がメインで展開されます。ここが思っていたのと違った点で、もう少し現代パートで絵変わりがあれば良かったのになとは思いましたが、その道中がそこまで悪くないので、退屈とまではいきませんでした。
最初の人に仕えてから、海に放置されての2500年、王宮で女性に仕えたけれど、その女性の3つ目の願いが叶えられずに床下に幽閉、その床にふくよかな女性が座って破壊して復活したけれど叶えれずに幽閉、うまいこと海に流れて魚に食べられたのちに胃袋から出てきて天才少女に拾われるものの、直前で愛に芽生えてしまい3つ目の願いを断ってしまい自ら幽閉、そして現代になりたまたま購入した瓶を拭いたら出てきてアリシアと対話するという感じで物語はまとまります。
魔神の話のパートの映像は神秘的な映像が続き、VFXもふんだんに盛り込まれており目が楽しくなる映像まみれでした。それぞれの時代の装飾や背景、隙のない作りには舌が唸りました。
普通の日常を求めてたどり着いたラストはインパクト不足ではありましたが、なんだかニンマリしてしまったので1本取られたなと思いました。ミラクルキックで少年にボールを返すシーンも好きです。小難しい話になってしまったので全部をしっかり理解するまではいきませんでしたが、充実を求めた結果がこうならそれはそれで良いのかなと。
役者陣は皆活き活きしており、ただでさえデカいのにさらに巨大化したイドリス・エルバは見ものでした。
期待しすぎたら肩透かし食らってしまいますが、ゆとりを持った気持ちで観たら楽しい作品になるんじゃないかなと思います。
鑑賞日 2/28
鑑賞時間 13:50〜15:50
座席 E-9
そろそろマッドマックスに取り掛かってほしいデス
評価いいから期待して見に行ったのに
願いが無い人もいるかも
現代社会でのアラビアンナイト
魔人が現れて3つの願い事を聞くと言う。子どものときに聞いた話ではある。何を頼むか?願い事を無限するという願いを言うと考えた自分は憎らしい子どもだったのだろう。
本作の魔人は現実的。できないこともあるし、願い事のような「〜して」的な言葉を見逃してくれる度量も持ち合わせている。でも、その願い事を何にするのか?も大きなテーマだが、それよりも魔人が過去に遭遇した出来事とそれにまつわるラブストーリーがメインに思える。そこはたしかに面白い。でも、結局はバスローブ着ながら会話してるだけの場面なことは少々違和感があった。
その後は学者であるアリシアのラブストーリーになるのだが、こっちの方が個人的には印象に残った。好きなことに没頭し、周りの人間ともうまくつきあい、幸せだと思っていたアリシアが実は求めてしまうもの。それはとても共感できるし、いい結末だと思う。ただ、全体的には退屈する時間もあったことは否めない。
なかなか面白かったのが、魔人が都会で生活することの違和感を覚えたシーン。ジョージ・ミラーの現代社会への皮肉込められている気がしてしまった。
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