ホワイトバード はじまりのワンダーのレビュー・感想・評価
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前作とは対照的に受ける優しさ
前作のワンダーは優しさを周囲に与える陽の存在とは対照的に、今作は相手から無償の優しさを受ける立場。
親切、優しさを受ける喜び幸福を存分に楽しめ、感動を受け心温まる作品だった。
特に今作の優しさは自分の命を危険に晒してでも相手を思いやる優しさは最上級の優しさだからグッとくる。
ストーリーとしては前作のいじめっ子ジュリアンがワンダーに対するいじめで退学し心に穴が空いた状態で始まる。自分の悪い部分を認めつつもそこから前に進めない状態。
それを祖母がしっかり否定し受け止め、自身がユダヤ人迫害の際に受けた苦しみとそこで受けた優しさをしっかり対比させ、ジュリアンにどうあるべきかを促していく姿がとても美しかった。ジュリアンという名前の偉大さ重たさも気づけて良かった。
一応続編物ではあるがワンダーを見てなくても十分楽しめる。続編を見た身としては前作で醜態晒した両親の存在が少しは改善してる事を期待したが特に両親は描かれなかった。
空想の世界は永遠に広がる!
勇敢とは何か? を観ることができます。
'Darkness cannot drive out darkness; only the
light can do that.
サラのセリフはここまで、でもキング牧師は続ける。
Hate cannot drive out hate; only love can do that. ' ...と
最初は、"white bird" をこのように捉えていた。
カラドリウスCaladriusというローマ神話に登場する霊鳥
病人がこの鳥を直視できれば生き永らえうるといわれた。この霊鳥は患者の目から病魔を吸い取り,太陽まで飛んで行ってそれを捨て去るという。例えば、映画『グリーンマイル』のコーフィの不思議な力のようなものなのか? それとも
平和の証なのか?
そして、
映画の始まりは...
Julian: Just ... be normal.
Grand-mère: And this is what you've learned? To be normal?
Julian: What's wrong with normal?
Grand-mère: Nothing. And everything. I, too, wanted to be
normal when I was your age, but...
Julian: But what?
Grand-mère: I'm sure your father has told you stories about
what happened to me when I was a young girl.
Julian: Some. He says you don't really like to talk about it.
Grand-mère: I don't. But now, I think, for your sake, I must.
サラは、Julian(英語名にしたのは意味があります。)の父親、つまり自分の息子にも話さなかったことを孫の為に過去に起こった出来事を話し始める。
ドイツが1940 年 5 月にフランスを陥落した後、大戦中ドイツから比較的制限を受けない "The Free Zone(フラ語 zone libre )" という場所が次第にナチスによって統治され町自体が、またそこに住む人自体が変わり、それによってサラを含むユダヤ人が迫害されるようになる背景をこの映画はバックボーンとして描いている。 "The Free Zone" という言葉は、映画を見終えてから考えるとその呼び方が個人的には不適切に思える。
映画サイトなどを見ると概ね評価は高い。それは、原作に沿いながら、サラとJulienの二人の世界に焦点を当てて、ぶれていないストリー展開にしたことで、閉塞感のある納屋というワンシチュエーションなのに飽きさせないものとなっているところかもしれない。付け加えるなら、有能で、それを上回る人への優しさを与えるこころを兼ね備えているJulien に対して人として名前を呼ばない、ある動物として呼ぶ者に憤りを覚え、またそれ以上に強く嫌悪を抱いてしまう。
原作のグラフィックノベルにはセリフとしてラストに少しだけ出てきていたサラの想いが、彼女の日記の一文として載っていた。それは...
The entry that Sara wrote on her birth was written, "28 May, 1944 - Such a beautiful night, with beautiful people! How blessed am I to have the Beaumiers in my life! Thank you, life, for all you have given me. Mostly, the belief I now have that all human beings in this world are somehow connected to each other. Maybe I always knew this, but from my little window inside my little barn, I can actually hear the secrets of the world in the still of the night. I swear there are even times when I can hear the planet spinning! I can hear in the flutter of bat wings, the quickened heartbeats of the maisquards hiding in the mountains. I can hear in the soft cooing of the night owls, my papa, somewhere, calling my name. Funny, I used to be so afraid of the night. But now, I see it as my time for listening to the soul of the world telling me its secrets. And tonight it whispers, over and over again like a song: "You love Julien" Yes, I answer, I know. I love Julien."
観終わって...
white bird とは?
自由の証なのかもしれない... でも原作では、white hummingbird とより特定が出来て具体的になっている。
その象徴的意味合いは、"Hope and healing" もあるけども彼女の日記を紐解くとAIの解説より
Hummingbirds can have a spiritual significance and mean
the spirit of a loved one is near.
原作と一番違うところは、エピローグの部分を原作にはないサラとJulianのシーンに変えることでとても見やすくなっているところかもしれない。ただ、撮影場所として現在の場面はニューヨークで第二次大戦中のシーンはフランスでなくチェコ共和国がロケ地となっている。その自然豊かなチェコの美しい自然を背景にCGIで補てんしているシーンが素人目でも分かるので本作の質をいくぶん落としているようにも感じる。それとエピローグを別の話に変えたことで、見やすくなり、万人が感動を呼ぶ作品にはなったけれども...そうはなったけれども、ある超が付くほどの有名な日記を基に作られた過去の映画と包括的印象が似通ってしまうのが、目に見えない後悔というジレンマとなってしまう。
主演を演じた若い二人の役者さんは、映画とのマッチングが凄く良かったのが映画をよりよく見れる救いであり、癒しなのかもしれない。そして "white bird" のおかげで悲しい話だけどあまりシメッポクはありませんでした。
最後に一言
Vive l'humanité!
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