劇場公開日 2022年12月1日

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「【”されど、世界は美しい。”擬人化したユニークでカラフルな猫の絵で19世紀末から20世紀に人気を博した男の数奇な人生を描いた作品。ベネディクト・カンバーバッチの魅力満載の作品でもある。】」ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【”されど、世界は美しい。”擬人化したユニークでカラフルな猫の絵で19世紀末から20世紀に人気を博した男の数奇な人生を描いた作品。ベネディクト・カンバーバッチの魅力満載の作品でもある。】

2022年12月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

◼️19世紀末から20世紀に実在した、ルイス・ウェイン(ベネディクト・カンバーバッチ)は、家庭教師として雇ったエミリー(クレア・フォイ)と、身分違いの恋に落ち、擬人化した猫を生み出す。

◆感想

・ルイスはしばしば、”電気”と言う言葉で人間や猫の魅力を表現している。

・今作では、妻の死を経験し、貧しい生活を続けながら彼は生涯をかけて、”電気”の正体を知る過程を描いている。

・当時のイギリスでは、猫はペットとしての人気は高くなかった。それは、猫が不吉な動物であるというイメージがあったからである。

・その常識を覆したのが、ルイス・ウェインなのである。

・困窮したウェインを助ける人々の姿。きっと、彼らは第一次世界大戦の戦時下にウェインの美しくもユーモラスな数々の擬人化した猫の絵に救われたからだろう、と私は推察した。

<エミリーと一緒に見た景色。
 そして、ラスト、老いたウエインの見た風景はカラフルで、美しい。
 貧しくとも、不孝に見舞われても、世界は美しいのである。
 それは、ルイスが幾つになっても繊細で、優しき心を持ち続けながら、カラフルでユーモアのある猫の絵を書き、人々の心を楽しませたからだろうな、と思った作品である。>

NOBU