「異星文明描写はローランドエメリッヒ作品の売り」ムーンフォール tabletapさんの映画レビュー(感想・評価)
異星文明描写はローランドエメリッヒ作品の売り
クオリティはそれなり、エンタメ映画としては良好だが凡作
一部シーンが良かったのと個人的な趣味で点数+1した。
ハリウッドフォーマットありがちな離婚した主人公と、金持ちと再婚した妻
ハリウッドお得意のオタクを物笑いにする展開
中華資本とポリコレのクソハイブリッドや
伝統の善良な黒人高官
うんざりするくらいハリウッドの悪いテンプレのオンパレードだ
他のローランドエメリッヒ作品同様にシチュエーションや映像を楽しむ作品なので、登場人物、人間ドラマなんてどうでもいいが、本作は小気味いいくらいテンプレだ
テンプレをテンプレとして見れれば
隕石落下ものあるあるのNASAへの電話の小笑いなども楽しめるし
どれだけお約束が消化されるか
映像化したかったのはどのシーンかに注目して楽しめる
ツッコミどころは満載だが、映像としてどういったシーンを観客に見せたいか、というのを考えるとSF的にはどれほど馬鹿げていても、映画としては悪くないと思う
なのでその辺のアラや鼻につく部分は減点箇所としていない。
映像のインパクトは流石
ジョークにしか見えないくらい接近した月は美しくも恐ろしい
月の接近で重力がおかしくなるギミックを活用した各種アクションシーンは面白い
立ち上る水柱のなか、ロケット発進シーンのインパクト
月内部への降下のワクワク
ディザスタームービーのカーアクションに、カーチェイスを組み合わせたシーンは新鮮で良かった
自己犠牲からの冒頭のセリフはありがちな展開だがそれも良い
月空洞説からの異星文明への発想は陳腐だが
作中最大の関心事として終盤まで真実を明かさず
飽きさせない展開は構成的に良かった
ディザスタームービーとして壊滅的状況もよく描けていて、ハッピーエンドにまとめてるので十分面白かった
個人的にローランドエメリッヒの異星文明やスケール感のある映像、展開は好みなので、本作は満足感が高かった
やいのやいのいいながら観るにはいいのではないだろうか、楽しいと思う