「これ続編?と錯覚するくらい様式が出来上がっている」オペレーション・フォーチュン kenshuchuさんの映画レビュー(感想・評価)
これ続編?と錯覚するくらい様式が出来上がっている
スパイものの楽しさには色んな要素があって、ミッション遂行に使われる最新テクノロジーや派手なアクションシーン、女性とのロマンスなんかがオーソドックスなもの。そして意外と大事なのがユーモア。主人公が気の利いた返しをしたりするのが楽しかったりする。本作はロマンスは潔く削ってその他の要素で挑んできた映画。
やはりジェイソン・ステイサムのアクションのキレがハンパじゃない。格闘シーンはピンチに陥ることがほとんどないくらい圧倒的だった。寄せ集めだった割に部下たちも優秀。とてもいいチームだった。ユーモアの部分を主に担っていた、武器商人のグレッグとスター俳優のダニーもとても存在感があっていい。あれ、これ続編じゃないよなと錯覚するくらいに様式が出来上がっている。
とても楽しく観ることができたが、2つだけ物足りなさを感じる点が。奪われて売買されようとしたブツの正体と、クライマックスの盛り上がり方だ。あの「ハンドル」なるブツの正体は、他のスパイ映画でも観たことあるようなもの。いや、現代のスパイ映画としてはこの手の物を奪い合うことにしたくなるんだろう。わからないでもない。でもなー既視感強いんだよと思ってしまった。
そしてクライマックスについて。スパイものといえば敵の大将(一番強い奴という意味で)と戦うシーン出盛り上がるのが一般的だが、完全に肩透かしをくらってしまった。いや、そんなことも含めてこの映画の面白さなのかもしれない(無理矢理そう思ってみた)。実際、相当楽しかったことはたしか。続編をかなり期待してしまっている自分がいるんだから。
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