「物語の価値観についていけなかった」はい、泳げません ふたり映画さんの映画レビュー(感想・評価)
物語の価値観についていけなかった
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うーん、なんというかこの原作がどこまで脚色されたかは分からないけれど、物語と自分の価値観が合わなすぎて引いてしまった……。ちょっと期待していたんですが、残念です。
まず泳げずに怯えてバタバタしてる人をゲラゲラ笑い囃し立てるギャラリーたち(水泳教室のオバチャンたちや床屋の店員、この原作にはオバチャンに偏見があるのかな?)、そういう人たちをそのままにして当たり前に側にいるのが恐ろしくて酷すぎる。私は理容師で、お客様には同じような人が来店しますが、絶対笑ったりしません。切実なのが分かるから。だから人としてショックだった。もしかしてあのあと誤解や笑ったことを後悔するのかと思っていたらそのまんまスルー、それが恐ろしかった。妻のあの共感を求める気持ちも分からない。一緒に泣けないことを罵倒するなんて、哀しみ方は100人いれば100通りあるのに、けど本人は再婚だなんて案外軽く見えてしまってちぐはぐでズレを感じました。
長谷川さん演じる小鳥遊の喜びや苦悩は表情にありありと表れていてとても身近に感じたし、綾瀬はるかさんの凛々しさはとても良かったです。さすがの演者たちでしたが、物語がどうしても受け入れられず、ただ悲しかったです。
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