ジーザス・キャンプ アメリカを動かすキリスト教原理主義

2006年製作/87分/アメリカ
原題:Jesus Camp

スタッフ・キャスト

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受賞歴

第79回 アカデミー賞(2007年)

ノミネート

長編ドキュメンタリー賞  
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映画レビュー

4.5Evangelical Christian Values ?

2024年1月28日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

知的

映画のタイトルはJesus Campであるが、日本語はキリスト教原理主義の副題がついている。まだ映画を見てないが、日本語でのこのドキュメンタリー映画の解釈はこのJesus Campを『キリスト教原理主義』の Camp だと判断しているようだ。
まず、キリスト教原理主義とは何か?これを頭に入れておいて、この映画を観賞する。このレビューで的外れなことは書きたくないからだ。

ネットの広辞苑からの孫引きでは:

げんり‐しゅぎ【原理主義】
(fundamentalism)キリスト教で、聖書は無謬であり、天地創造などの根本教義は文字通り真実であると信じ、神学・信仰にかかわる近代主義や合理主義を批判・排斥しようとする立場。1920年代以降アメリカのプロテスタント諸派内におこる。他の宗教や思想においてこれと同様と見られる傾向についてもいう。根本主義。ファンダメンタリズム。
⇒げん‐り【原理】
広辞苑 ページ 6453 での【原理主義】単語。

この意味からいうと、原理主義はどの宗教でもあると言うことだ。
例えば、有名なのは、イスラム原理主義、ユダヤ教の超正統派、ハシディム、神道の?など。『1920年代以降アメリカのプロテスタント諸派内におこる。』と言ってるので、カトリックは論外になりそうだ。

Christian fundamentalismを紐解く必要がありそうだ。ブリタニカの一部によると:

Christian fundamentalism, movement in American Protestantism that arose in the late 19th century in reaction to theological modernism, which aimed to revise traditional Christian beliefs to accommodate new developments in the natural and social sciences, especially the theory of biological evolution. In keeping with traditional Christian doctrines concerning biblical interpretation, the mission of Jesus Christ, and the role of the church in society, fundamentalists affirmed a core of Christian beliefs that included the historical accuracy and inerrancy of the Bible, the imminent and physical Second Coming of Jesus Christ, and Christ’s Virgin Birth, Resurrection, and Atonement. Fundamentalism became a significant ...(100 of 3316 words)
この
これをGoogle 翻訳に入れると(翻訳にAIを使ってるので、
時々、偏見が入る。それなので、翻訳を私自身で確認した)

キリスト教原理主義。自然科学および社会科学、特に生物進化理論の新たな発展に対応するために伝統的なキリスト教の信念を修正することを目的とした神学的モダニズムに反応して 19 世紀後半に生じたアメリカ プロテスタントの運動。原理主義者たちは、聖書の解釈、イエス・キリストの使命、社会における教会の役割に関する伝統的なキリスト教の教義に沿って、聖書の歴史的正確さと無誤性、差し迫った物理的な再臨などキリスト教の信念の中核を肯定した。イエス・キリスト、そしてキリストの処女誕生、復活、そして贖罪。原理主義が重要になった ...(3316 単語中 100)

ここでキリスト教原理主義Christian fundamentalismの定義が明らかになったので、このドキュメンタリー映画が見やすくなった。

私はプロテスタント(キリスト教)で、人権的スタンスは、死刑廃止、堕胎を認める、などで、政治的スタンスは中道左派で、大きい政府で、難民・移民を認め、福祉、学校教育に力を入れる。聖書はキリスト教でいう旧約聖書の全般は、イスラムもユダヤも同じであり(章の名前は違う)預言者がいる。プロテスタントで言えば、それはイエスキリストであるから、三位一体を信じる。キリストの再臨も信じて、悔い改めで救われることも信じる。進化論か創造論かでいえば、どちらも納得がいく。(あくまでも、私感である)

上記の考察からいくと、私は『キリスト教原理主義』と90%は思想が同じだと思う。

さあ、このドキュメンタリーを観て、レビューを書いてみよう。
1/27/24

個人的な感想も入れてを書く。最後の方で、弁護士でもあるマイク・パパントニオMike Papantonioが彼がDJのラジオ番組『Ring of Fire』で『政教分離』について質問している。( これは米国憲法、第一条にある。)それに、マイク・パパントニオが子供のためにジーザス・キャンプ(Kids on Fire)をなぜ?と。児童牧師ベッキー・フィッシャー( Devils Lake, North Dakota 夏季学校、ジーザス・キャンプの主催者。現在はこのキャンプはない 。)は教義を子供の時から教え込むことの大切さを解いている。そして、 エバンジェリカル・クリスチャンの価値観(Evangelical Christian values) を教えることの大切さを解いている。言葉を変えると、子供はスポンジで疑いを持たず吸収するが、大人は批判的思考能力や問題意識があり、聖書を物語のように理解するということは難しいと思う。だから、子供の時に、洗脳させることにより、大人になって、教会を離れても戻ってくる人が多いと思う。それに、フィッシャーは民主主義の欠陥性について話している。民主主義は皆に、平等な自由を与えることにより、民主主義を破壊するようにデザインされていると言っている。民主主義が働いていないため、神のもとでの、神をトップとして考えて、民主主義を構築する必要がある。神権政治、テオクラシーを期待しているようだ。でも、マイク・パパントニオのインタビューで、政治活動を否定していたけどブッシュ政権(George W. Bush, America's 43rd President (2001-2009))支持につながっているし、(本山はテッド・ハーガード( New Life Church in Colorado Springs, Colorado))であるから、それも含めて、エバンジェリカル・クリスチャンの価値観(Evangelical Christian values) であるとしていると思う。

エバンジェリカル・クリスチャンの価値観(Evangelical Christian values) を少年リーバイは(ミズリー州セントルイズ、父親は教会の説教師、リーバイは教会の説教師になる啓示を受けていると。この映画の10年後にはWorld Revival Ministriesのメンバーで教会活動をしていると読んだ。)家庭でのホーム・スクールで学んでいるのを描いている。一番薄気味悪かったのは母親が、リーバイの意見も聞きもしないで、自分のエヴァンジェリストの考えを押し付けている。教科書も進化論と創造論を学ぶのでなく、地球温暖化も根拠も学ばず否定している。音楽も、もちろん映画もだろうが、エバンジェリズムにのとった教えを説く教材を聞いたり、見たりしているだろう。『神の軍隊』として鍛えられたリーバイは将来、説教師になろうと思っている。確かに聖書には異言について書いてあるが、エバンジェリストは聖書に忠実なので、異言で上手に唱えているね。床に倒れるシーンもあるね。神に圧倒されるシーンだね。私は、『Assembly of God 』『Pentecostal Church』という、エバンジェリカル・クリスチャン教会でこのような光景を見たことがある。『Charismatic Church 』も同じだが、これは全く知らない。

このエヴァンジェリストたちは大人も子供も,DCの最高裁まで行って、外で、中絶に反対する、PRO-LIFEを主張している。寒い中、レイチェル(ホームスクール、他の人に証をするのが好き、積極的に布教活動をする)はジャケットを着ていてるが寒そうだね。DCの冬はキツイのにね。口には『LIFE』という中絶禁止を主張するための証を貼りつけている。

最後の方で、子供達がダンボールか何かで作られた、ブッシュ大統領に手を掲げるのにはちょっと行き過ぎを感じた。これは明らかに政教分離じゃなく、ブッシュという偶像礼拝のようだね。この時代はブッシュが最高裁の判事にもっとも封建的なイタリア系のアリート(Samuel Anthony Alito)  を任命した時代。ここでは、最高裁の裁判官にアリトーをと。

テッド・ハーガード( New Life Church in Colorado Springs, Colorado)が出てきて、ホモセクシャルに反対する説教をする。(彼はホミセクシャルで、麻薬を使っていた牧師で、それがスキャンダルになっってこの教会をやめた。)リーバイはこの牧師を尊敬していたね。直接会えるのを楽しみにしていたようだね。リーバイはテッド・ハーガードと話した時、もう説教をしていると言って、大人になったら、説教師になりたいと言ったね。そしたら、テッド・ハーガードが "I say, use your cute kid thing until you're thirty, and by then you'll have good content." とアドバイスをした。この意味に何か他の意味があるのではないかと思う。ちょっと不思議なアドバイスだった。

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