劇場公開日 2022年5月6日

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ローレル・キャニオン 夢のウェストコースト・ロックのレビュー・感想・評価

全13件を表示

4.0西海岸ロックが輝いた10年をたどる、ミュージシャンへの愛と憧憬に満ちた好ドキュメンタリー

2022年4月30日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

楽しい

知的

比較的ライトな洋楽ファンならたいてい一緒だと思うが、著名ミュージシャンたちのヒット曲を大抵聴いたことがあり好きな曲も多いけれど、彼らの人脈までは詳しくない。「夢のカリフォルニア」のママス&パパス、「ミスター・タンブリンマン」のザ・バーズ、「テイク・イット・イージー」のイーグルス、さらにはジョニ・ミッチェル、クロスビー・スティルス・ナッシュ&ヤング(CSN&Y)などなど、個人的にお気に入りの曲やアーティストが多数登場するが、彼らが売れていない頃にロサンゼルス郊外のローレル・キャニオンにやって来て住みつき、交流する過程で新たにバンドを組んだり、互いに刺激し合ったりして新しい音楽を追求していたという事実に大いに驚かされた。

多彩なミュージシャンたちのライブ映像などがふんだんに、しかもなかなかの高音質で収められていて、監督自身もきっと大の音楽好きなのだろう。それに、1960年代半ばから70年代にかけての当時を振り返るミュージシャンら本人のインタビュー音声も多いが、当然老いているであろう彼らの現在の姿を写さないのは、ファンを失望させないための適切な配慮だと感じた。

音楽をよく聴いていた若い頃はどちらかと言えば英国ロックに傾倒していたので、手元のLPやCDにはウェストコーストロックに分類されるものはほとんどないけれど、CSN&Yのライブアルバム「4ウェイ・ストリート」のアナログ盤に久しぶりに針を落としたくなった。

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高森 郁哉

4.5「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」前夜。

2023年7月1日
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鑑賞方法:映画館

この時代に生きていたかった。
まさかの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」に繋がっていくとは…びっくり。

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胃袋

3.0カルチャー系

2022年7月7日
Androidアプリから投稿

最も斬新な音楽が生まれた時代かも

日本がアメリカに憧れてフォークやはっぴいえんどとか、その後のいまでいうシティポップの元なのねと思うけど、まあ演歌よ演歌
退屈な音楽に聴こえて退屈でしたん

しかーしお勉強になり、有意義な時間でしたー🎶

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雨の夜はヤバイゼ

2.5造詣が深いと楽しめるかな?

2022年6月13日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

エピソード詰め込みすぎ感あるかなぁー。2時間弱なんですが、明確な作品としての幹があるわけでなく、当時あったことが淡々と(悪く言えばダラダラと)流れているので、私はダレてしまいました。出てくるアーティストに思い入れが強くないとちょいと辛いかなぁ。

ただ、へぇ〜な驚きポイントはいくつか。
まぁ、勉強不足なだけですが、チャールズ・マンソンの関係性やテイク・イット・イージーって曲の作られ方とか、ジョニ・ミッチェルの魅力とか。

もっとアーカイブ映像なかったのかなぁ?

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バリカタ

3.5憧れの時代の空気を胸いっぱいに吸いこんだ

2022年6月10日
iPhoneアプリから投稿

個人的には大好きなビートルズの中期ともシンクロしたこの時代のウエストコートの音楽シーンに関しては、ザ・バーズの「ミスター・タンブリンマン」、ママス&パパスの「カリフォルニア・ドリーミング」、イーグルス(もしくはリンダ・ロンシュタット)の「デスペラード」など、主だったアーティストのヒット曲しかプレイリストに収めておらず、リアルタイムで洋楽にハマったのも80年代だから、さほど思い入れも造詣も深くない。
それでも映画も含めて特にアメリカン・カルチャーが大きく変革していく出来事が詰まったこの時代そのものがとにかく魅力的で興味は尽きない。

時代を彩った名曲に包まれながら、彼らのサクセス・ストーリーと当時の"楽園"での生活ぶりが、彼ら自身が語る多くのエピソードで紐解かれていく。
しかしやがて音楽が紡いだ友情やセックス、ドラッグ、西海岸の自由で美しく平和な日々は、まさにこの地域で起きた69年のマンソン・ファミリーによるシャロン・テート惨殺事件やベトナム戦争など、時代と共に広がる社会的不安の影響から暗い影を落とし儚くも終焉を迎えていく。

これらのエピソードは大部分が声だけで編集されており、年老いたかつてのスターたちの姿は出てこない。だからこそ彼らと親交の深かった写真家ヘンリー・ディルツによる魅力溢れるフォトグラフの数々とも相まって、当時そのままの空気感が作品全体に流れている。
まるで憧れの時代のL.A.にタイムスリップしたかのような感覚を味わわせてくれる珠玉の2時間。
大好きな時代の空気を胸いっぱいに吸い込んで、今は言わずもがなウエストコート・ロック沼にどっぷり浸かっている。

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SG

3.0"あぁ…グラム・パーソンズ!"な映画

2022年6月4日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

リンダ・ロンシュタットのドキュメント映画の時も思ったんですが、グラム・パーソンズの"動いている"映像って、本当に残されていないんですね…。やはり当時は売れてもいなかったし、評価も低かった…というのが想像出来ます。

僕は、ローリング・ストーンズ繋がりで彼の音楽を知りましたが、この映画作品が少しでもきっかけとなって、グラム・パーソンズの音楽に興味を持つ人が増えたら良いなって思いました。

ちなみに、個人的オススメは、米ライノ(Rhino)から出ている…
Gram Parsons『Anthology』です。

編集盤ですが、この映画でも紹介されていたThe ByrdsやThe Flying Burrito Brothersの音源や、彼がソロになってからの曲など、彼のキャリアの美味しいところが満遍なく聴けます。ライノ制作なので、音も良し!オススメ!笑

*イーグルス等に代表されるような"ウエストコースト・ロック"という言葉は知っていても、そうした数多のウエストコースト系の音楽を60年代〜70年代に生み出し、ミュージシャン同士が交流していたような場所(土地)="ローレル・キャニオン"という所が存在したという事実は全く知りませんでした。代表されるミュージシャンの、カントリーやフォークに影響を受けていることは、彼らの音楽を聞けば容易に想像は出来ていましたが、実際にお互い近くに住んで行き来していたり、音楽作りをしていたとは驚きでした。新しい発見でした。そういう意味では、なかなか興味深い作品でした。

*個人的には、"ウェストコースト・ミュージック"という言葉でイメージされるアーティストって、やっぱりイーグルス、ジャクソン・ブラウン、リンダ・ロンシュタットなんかになる。バーズやCSN&Yなんかは、どちらかと言うとフォーク寄りだし、ドアーズなんてそもそもこのカテゴリーに入って来ない(笑)大好きなグラム・パーソンズは、彼らの音楽的ルーツな感じだし、どちらかと言うとカントリー寄りだ。

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stoneage

4.5緻密に構築されたウェストコーストロック史

2022年5月29日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

至福の120分。
幸せだった。

60年代中盤から70年代にかけて、LA郊外のローレル・キャニオンに錚々たるミュージシャンたちが移り住んだ。まさに聖地だった。

これは彼らの貴重な映像とインタビューで綴ったウェストコーストの音楽の正当派アンソロジー。

ウェストコーストのロックを音楽のルーツとする自分にとって聖典となる作品。たくさん答え合わせができたし、たくさんの発見があった。
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まずはバーズ‼︎

彼らは別格だったのですね。皆んなバーズになりたかった。その空気感を全く知らなかった。改めてウエストコーストロックの起源を『ロジャー・マッギンとジーン・クラークとデイヴィッド・クロスビーの偶然の出会い』と定義した。

ローレル・キャニオンの住人たちの中心にいたのはママス&パパスのママ・キャスことキャス・エリオットだった。人柄なんだろうなぁ。

同じくママス&パパスのミシェル・フィリップス。「ビッチだった」という自身の潔い証言にスト〜〜〜ンと腑に落ちた。圧倒的に美しい彼女がどうしていたんだろうという長年の疑問がいとも簡単に解決した。ますます彼女が好きになった。

そしてジョニ・ミッチェル‼︎

この作品の中で何度も彼女の天才に触れ涙した。変則チューニングをするジョニを見つめるエリック・クラプトン。傍らにいるデイヴィッド・クロスビーのドヤ顔が😅訪れるアーティストたちにジョニの歌を聴かせて驚かせたかったというクロスビー。この気持ちメチャわかる。

ジョニとグラハム・ナッシュのロマンスもクライマックスのひとつ。名曲”Our House”ができるまでのアツアツな二人が愛おしい。何故別れた?という最大の疑問に対する答えもさりげなく用意されていた。

それにしてもドアーズのジム・モリソンのカリスマ性はいったい???神なのか???

そしてジャクソン・ブラウン登場。

まさに”2nd Wave”だった。彼をレコード・デビューさせたくてアサイラム・レコードを作ったというデイヴィッド・ゲフィン。それほどの存在だった。

グレン・フライのロック・スターになるぞというギラギラ感も強烈。ドン・ヘンリーとの出会いはまさに奇跡。

イーグルス結成のフィクサーの一人がリンダ・ロンシュタットだったんだ。まあ、リンダのバックバンドがイーグルスの母体なんで驚くことはないか。

結成時には思いもよらなかっただろうイーグルスの世界制覇。バーズを超えたのである。
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いや〜、これはホント凄かった。クライマックスの連続で息つく暇がない充実作だった。

DVDを買って嫁さん💕に見せたいと思う。
言葉では伝えられないことがたくさんあるので。

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エロくそチキン

3.0アメリカよ

2022年5月18日
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新しい音楽を作ろうとロスの郊外に集まってきた音楽家たちの交流ドキュメント。
それぞれの音楽は素晴らしく、成功物語なのだ。
痛ましい過去は新聞記事で、血は遠くで流される。
ジョニ・ミッチェルの声は美しく、ジム・モリソンの呻きは重たい。

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すぅ

4.5ローレル・キャニオン🎶 大好きなイーグルスが暮らした所

2022年5月11日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

ジョニ・ミッチェルの歌声に改めて感動❣️
素晴らしかった〜💕

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タモン

3.0相当ウエストコーストに思い入れがないと

2022年5月10日
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鑑賞方法:映画館

難しい

予想以上に演奏している動画が少なくて、しかも静止画や遠景主体の映像展開に終始説明的なナレーションが添えられているといった内容のため、相当その地域の音楽に精通しているか思い入れがないときついかもしれません。
かく言う自分もそれほど知っているわけではないので、ムムムな感じだったのですが、それでもジョニ・ミッチェルとかリンダ・ロンシュタット声量とかジャクソン・ブラウンのテイク・イット・イージーの弾き語り的演奏とか、確かな見所はありました。ただ、あまりに多岐でなおかつマニアックな深堀な感が強かったので、結構目の前を素通りしていった印象です。

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SH

3.5こんな場所があったのか... 当時のウェスト・コースト系ミュージシ...

2022年5月10日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

幸せ

こんな場所があったのか...
当時のウェスト・コースト系ミュージシャンが、売れない時代から苦楽を共にしていたのは知っていたが...
見たことの無い映像、聞いた事のないエピソードばかりで感動でした。

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Yoshi K

5.0自分が生まれる前に眩いばかりの楽園が存在したことに激しい嫉妬すら覚える美しくて切ないドキュメンタリー

2022年5月9日
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鑑賞方法:映画館

ほぼ世界史の授業のような作品。ザ・バーズ、バッファロー・スプリングフィールド、ママズ&パパス、ドアーズといった自分が生まれる前に結成され活躍したバンドがみんな住んでいたローレル・キャニオンの逸話のどれもが眩しくてそんな素晴らしい時代に生まれていなかったことに激しい嫉妬すら感じます。アーティスト達が創作面で影響を与え合ったり、バンドメンバーを仲介したりと交流を深めていく中でジョニ・ミッチェルやジャクソン・ブラウン、イーグルスといったアーティストも世に送り出される奇跡のような時間を眺めていると何もかもが羨ましくてスクリーンが涙で霞みました。意外だったのはただの傀儡バンドだとばかり思っていたモンキーズもローレル・キャニオンの住人でローレル・キャニオンでのアーティスト達の交流に一役買っていたこと。長い間誤解していて申し訳ありませんでした。当時アーティスト達と親しくしていてアルバムジャケット撮影も多く手がけた写真家のヘンリー・ディルツやヌリット・ワイルドらが捉えたアーティスト達の姿もどれも皆カッコよくて、その中にセルジオ・メンデスのスタジオ工事現場にいた大工時代のハリソン・フォードのスナップも一枚混じっていて吃驚しました。他にも椅子から転げ落ちそうなぐらいのレア映像が当たり前のように出てきて何もかもが眼福でした。しかしキラキラした歴史だけではなく、ベトナム戦争、血の日曜日事件、ジム・モリソンの死、チャールズ・マンソン一味の凶行を経て次第に輝きを失っていく楽園の姿もしっかり捉えています。

個人的にはママス&パパスのミシェル・フィリップスの美しさに度肝を抜かれました。ジョニ・ミッチェルもデビュー前から圧倒的な存在感を示しているし、意外なところでスティーヴ・マーティンもリンダの前座を務めていた等のエピソードもあったりして自分の青春時代であった80年代とのつながりも感じて至福のひとときでした。

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よね

3.5キャスは肝っ玉母ちゃん

2022年5月7日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

登場するそれぞれのバンドや音楽の歴史的文化を掘り下げるには恰好な教材的映画として、初心者にとっても優しい作りで有識者には懐かしく出来る限り当時の映像とミュージシャンの声を中心に描けている所に好感が持てる。

モントレー・ポップ・フェスティバルからウッドストック、オルタモントの悲劇でのヘルズ・エンジェルスによる暴挙、シャロン・テート殺害事件に於けるチャールズ・マンソンやボビー・ボーソレイユについても語られていたり、アメリカのサマー・オブ・ラブが盛り沢山に詰まった理想郷のような場所に集った神様にも思える偉人たち。

異質に思えるジム・モリソンの存在感と詩人としての歌詞、軽々と自由自在なニール・ヤングの問題児感、興味のある事柄が連発する中で個人的にEaglesとリンダ・ロンシュタットには興味が持てず退屈にも、夢のような場所にも染まらないフランク・ザッパに客人としてのクラプトン、伝えゆく為に必要不可欠な写真家の重要性が一番の奇跡的な存在かもしれない。

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万年 東一