「うるさめなオカンだけど、あのパワーじゃないと闘えなかったかもね」ミセス・クルナス vs. ジョージ・W・ブッシュ ニコラスさんの映画レビュー(感想・評価)
うるさめなオカンだけど、あのパワーじゃないと闘えなかったかもね
9.11後のアメリカですから、対テロにセンシティブになっていたのでしょう。
それにしてもグァンタナモ収容所に長いこと幽閉され、それでいて罰せられもしない。
そんな理不尽な仕打ちに拳を振り上げる母!とにかくパワフルです。
お国柄の違いがあるので、子供の頭をひっぱたくようにかわいがるシーンや車の停め方が荒いなどに違和感を抱いてしまうし、子供に対する過干渉のような接し方、あれじゃぁ息子もウンザリして行く先告げずにフラッといなくなるのも分るよな、なんて思いながらスクリーンを観ていました。
それでも、あの自己中心的とも思われるグイグイ加減があるから最後まで闘い抜けたのでしょうね。下の子供たちの生活だってあるのだから、現実を見据えた父親の諦めにも似た言動と対照的でした。
理不尽なことには屈服せずに手を尽くす、子供の行く末を案ずる「食べているのだろうか?眠れているのか?」その思いは万国共通なのだと、ちょっと胸アツにもさせてもらいました(あと、弁護士さんは本人とそっくりでしたね!)。
それにしても、ドイツじゃベンツの従業員はオープンタイプのベンツ、新車を購入できるんだ!とか、足枷をはめられ続けたせいでチョコチョコ歩きになった息子を見て「ゲイシャ(芸者)歩きやないかい!」と突っ込む辺りは新鮮でしたね。
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