「普段中性的でクールだったり、捉えどころのない魅力的な存在であったり...」午前4時にパリの夜は明ける maduさんの映画レビュー(感想・評価)
普段中性的でクールだったり、捉えどころのない魅力的な存在であったり...
普段中性的でクールだったり、捉えどころのない魅力的な存在であったり、ものすごく難解なものを抱えている役などやっているイメージのシャルロット・ゲンズブールが繊細で傷つきやすい普通の女性を演じているのが新鮮に感じた。
それぞれに心に穴が空いた登場人物たちを少し引いた目線でありながら暖かさのある描き方が良いけど、これは邦題が酷い。
原題の直訳「夜の乗客たち」でよかったと思う。
この題名でないと、タルラが去っていった意味は…?
ってなってしまう。
きっとこの映画は、ラジオがやっている時間自体を一つの乗り物の様に描いていて、
だから乗るも自由。降りるも自由。
その時間の流れを1つの家を通して映している
美しさがあるのだと思ったのだけど…
あとポスターデザインも酷すぎる。
普通に原題、英題で検索したら出てくるポスターデザインが美しくって、日本との落差に泣けてくる。
多分、この手の映画を日本で売るためには
ハートフルヒューマンドラマっぽい枠で売り出すしかないとかなのかもだけど
ポスタービジュアル、題名も映画の一部だと思っているのでこの2点はほんとうに残念に感じる。映画の良さを損ないすぎてる。
映像と、俳優の演技と、ザラっとした質感のブルーに照らされるパリの街なみと、部屋の空間が美しい。
家族でダンス踊るシーンとか最高。
タルラの衣装も良い。
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