「ネタバレありだよ❤」太陽と桃の歌 マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
ネタバレありだよ❤
バルタザールどこへ行く
「あっちよりもずっとずっと遠いところだよね」
「太陽が日雇い労働者なら、朝日は寝坊するだろう。侯爵が作物を収穫するなら、みんな飢え死にするだろう。
歌うのは声のためじゃない。夜明けや明日のためでも無い。歌うのは友のため。わたしのためになくした友のため。」
そして間を於いて
「おじいさんは大鎌を持ち、その小麦を刈る。刈った小麦を束にして、実を選り分ける。歌うのは声のためじゃない。青空や潮風のためでもない。歌うのは土地のため。豊かな大地と愛する故郷のため」
三世代、三兄妹の話。
少女、思春期、成人、そして、老人が一つの人格の如くループする。家族愛は感じられるが、全てが孤独。しかし、あえて、人生の終わりは示さない。
兎はキリスト教にとっては復活祭で崇められる。
そして、桃は平和の象徴。
奥が深いな。
単純な自然破壊だけがテーマでは無いと見た。桃が、この地方での名産であっても、単一作物になるので、こう言った事が起こりやすい。つまり、プランテーションは決して良い農業政策とは言えない。
高畑勲先生の作品「平成ポンポコ」と「思い出ポロポロ」を思い出す。
それは最後の歌でも少し触れていると思う。
また
ミツバチのささやき、禁じられた遊び、などなどを多いにリスペクトしている。
日本なら、火力発電所の建設にするでしょうな。
なお、スペインは2035年までに原発は全部停止するそうだ。再生可能エネルギーの開発が急がれる。がしかし、この映画に登場する乗り物は全て電気では動かないって事も一種のひねりかもね。
僕は傑作だと思う。
追記
ジブラルタル海峡を資本主義が渡るとその終焉と囁かられる。そこまでは読み過ぎ。
なお、ユダヤ教に於いてはうざきは決して友ではない。それも知っおくと良いかなぁ。