「無垢な存在ですら、不気味さを纏ってる時がある。」この子は邪悪 ソビエト蓮舫さんの映画レビュー(感想・評価)
無垢な存在ですら、不気味さを纏ってる時がある。
ホラーのような不気味さはありつつも、
軽めのスリラーサスペンスなお話。
最終的には、登場人物いずれも不気味で、まともな人は一人もいなかったが、
不気味さを纏わない人間なんて、実は世の中には、もとからいないかもしれない。
無垢な存在と一般的に言われがちな、
幼女や、ウサギや、赤ん坊ですら、
この作品の中では、どこか不気味に感じる存在なのは、
演出の妙で面白い。
長女が、父に問うた際、そのアンサーとして、
「悲劇に見舞われた家族を守るためなら、何をしてもいい」と、
自己肯定した考えには、微塵も共感しなかったが、
「虐待」を繰り返す親なら、
トチ狂った異常者に、何をされてもいいと、
結果的にそういう悲惨な末路に至ったくだりについては、
毒親を持つ私が、唯一共感できる場面。
そういう意味では、あの子は邪悪というよりも、
「私は一番邪悪」だったなと気づかされた。
いや、畜生以下のクズかもしれない。
良かった演者
玉木宏
コメントする