「眠れぬ夜のために」君は放課後インソムニア バラージさんの映画レビュー(感想・評価)
眠れぬ夜のために
タイトルのカッコよさに惹かれて観た。原作マンガは未読。ちなみに「インソムニア」という言葉は鬼束ちひろのファーストアルバムのタイトルで知り、意味を調べて「不眠症」だと知りました。
いや、良かった。天文好きなので天文が重要な要素になるのが興味を惹きつけられたし、舞台となった石川県七尾市の夜や薄明の人けのない街や自然の映像もすごくいい。さらに主人公2人のキャラクターや性格設定が絶妙で、それを演じる主演の森七菜と奥平大兼が素晴らしい。特に森七菜はめちゃくちゃ可愛く、こんな子いたらそりゃ好きになっちゃうよなと思わせてくれる。やっぱり、この子は上手いな。女優の可愛さとは見た目だけじゃダメで、役柄と演技力がそろった時に初めて醸し出されるものなのだということがよくわかる。奥平大兼もすごく印象に残った。最近いろんな映画やドラマで見るが、若いのに役柄が幅広い。そしてそれを支える助演(教師・OG・同級生・家族など)の桜井ユキ、萩原みのり、上村海成、安斉星来、永瀬莉子、川崎帆々花、工藤遥、斉藤陽一郎、MEGUMI、萩原聖人、田畑智子らもこれまたいちいちハマり役。やはりきちんと演技の上手い役者をそろえるのって大事ですね。
脚本も原作があるとは思えないほど過不足なくまとめられていて、不自然なところがない。演出もとても良く、主人公2人が徐々に惹かれ合っていく繊細な描写がまた上手い。ただラストがちょっと弱かったかな。でもまあとても面白かったです。
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