「不純だ」君は放課後インソムニア 唐揚げさんの映画レビュー(感想・評価)
不純だ
不眠症に悩む高校1年の中見丸太は、ある日学校の天文室に入るとそこにはクラスメイトの曲伊咲がいた。
彼女もまた不眠症に悩んでいると知った中見は、誰も来ない天文台を2人の秘密の場所として守るべく、 休部状態にあった天文部を復活させようとする。
星空観望会、写真コンテストでの入賞を目指し、周りの力を借りながら奮闘する2人だったが……
おい、キャスト考えたやつ出てこい!!!
ほんっとに何してくれてんだよ!!!
久しぶりに見た森七菜はやはり唯一無二の良い芝居するし、眼鏡かけた奥平大兼は少し青木柚っぽくて自然体な演技がとてもハマってるし、萩原みのりが不機嫌っぽいキャラな時点で優勝だし、工藤遥の演技は味があって深みが出てるし、萩原聖人がダメ親父やったらハズレなしだし、ボデーを透明にしなさそうなでんでんは完全に地元民だし、それに何?あのソフト部の友達役の安斉星来って子は。
声も佇まいもカッコ良すぎる。名前からしてこの映画にピッタリ。
全員は挙げなかったけど、もちろんどのキャストもいい。
演技から演技じゃない部分まで端々から溢れ出る人間味が眩い。
みんな輝いてる。
そして、その魅力を余すことなく映し切った監督の力量。
本当に『先輩と彼女』撮った方ですか?
わああああ!最高最高最高!
突然オタクレビューしちゃったけどたまにはいいでしょう。夜中にテンションMAXでレビューを書いている。
目が冴えてきた。寝れないけどまあいい。
とにかく最高の映画を見附島った。
「秘密やぜ!」って言いたいところだけど、とりあえずたくさんの人に観てほしい。
キミスイとかもそうだけど、秘密の共有っていう鉄板ネタ。
ありきたりだけどこれこそ愛、至高、尊い。
心臓の鼓動、雨の音。
星降る夜、日の差す朝。
能登の美しい街と自然が2人の瑞々しい青春を彩る。
正直そこで終わりなのかとは思ったけれど、絶妙なタイミングだった。
死亡フラグが立ちまくっていたからそこは安心できたし、鑑賞直後は多少物足りなさがあったとしても2人の時間がまだ続いてるんだと後から噛み締めることが出来る。
今まで生きていてくれてありがとう。君のおかげで僕も生きている。
そう言いたくなるし、言われている気がする。
2人のわちゃわちゃ。ずっと、一生好きです。
ここ数年でかなり上位に入る最高の青春映画だった。
2人で時間を共にして想い合って、ランデブーからの告白して幸せ〜♪で終わる、単純だけどどこまでも純粋で美しい青春恋愛映画が存在してくれてありがとう。
そんな映画がもっと観たい。
後味は工藤遥繋がりで『のぼる小寺さん』に近いかも。
CGの部分で若干賛否分かれてるようだけど、私は大林宣彦っぽさを感じて好きだな。
夏祭りに頼ったり、難病を使って感動を煽ったり、そういう演出や展開も好きだけど、お話にすることなく文字通り青春の1ページを切り抜いたかのようなリアルな日々。
会話や動きからも生き生きとした彼らの息遣いが聞こえてきた。
「シーフード?チキンかぁ……」
良くも悪くも見た目の印象と中身は違う。
表面だけで相手を知ることはできない。
みんな笑顔の裏にきっと何らかの苦しみを抱えているんだと思う。
本音で話し合うことは難しいし怖い。
自分は特殊な事情は全くないが、親と本音で話し合えない、わがままを言えない気持ちはよく分かる。
心を許して生身の自分を曝け出すという高いハードルを超えた暁には2人だけの銀河が広がっているのかもしれない。
余韻が凄い。
未だにあの現実的でどこかファンタジックな映画の世界から抜け出しきれない。
TOMOOさんの主題歌も映画前から楽しみにしていたが、鑑賞後聴けば聴くほど良い曲だと深く実感する。
夏にロケ地巡りも兼ねて石川に行ってみようかな。
全ての眠れぬ者たちへ。
世界は、、、
やりたいことがありすぎる。