劇場公開日 2023年6月23日

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「気になる点はあるのでフルスコアにはできないが、今週間違いなく本命の一作。」君は放課後インソムニア yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5気になる点はあるのでフルスコアにはできないが、今週間違いなく本命の一作。

2023年6月23日
PCから投稿

今年207本目(合計858本目/今月(2023年6月度)32本目)。

今週(6月4週)本命にしていた作品できわめて評価の高い映画です。

石川県を舞台にして、廃部扱いになっていた天文学部の部屋からであった高校生の男女の天文学部としての活動や、男女の恋愛、ほか、それぞれが抱える過去・未来にかかわるお話です。

どれを主軸にするかは難しく複数の筋が入り乱れていますが、個人的には天文枠という扱いで見ました。ついで、高校生どうしの恋愛といった観点です。

この場合、まず天文パートに関しては、映画作成協力に、天文関係の雑誌(星ナビなど)や石川県の実在する科学館などが出てくるため(映画内では施設は明示的には出ない。星ナビの雑誌は出るだけ)、この点はきわめて正確に描かれています。といっても、7月からが舞台のこの映画では、主に夏の星座がメインのお話になるところ、出てくる星や星座はどれも小学理科レベルですが、意外に忘れている方も多いかなと思います(夏の大三角、さそり座、北極星、北斗七星(おおぐま座の一部))。

一方で「高校生どうしの恋愛」という観点で見ると、ここはよくあるいわゆる「毎年存在する」、いわゆる「女子共感度最高」等とある毎年おなじみの枠(モエカレやちぎら君等)とは明確に違い、お互いの考え方ははっきりとしていて好感が持てます。そして、それぞれが抱える過去、現在の問題についても趣旨が明確で、特に女の子の主人公のそれ(抱えている問題)については、リアル日本においてもいろいろ研究が進んでいる事情があるものであり、この点についての言及があったことも良かったところです。

いわゆる「青春映画」のタイプに分類されると思いますが(ここに、天文ネタや石川県ローカルネタが出てくる。なお、石川県ローカルネタと言えども、方言表現には配慮があり、聞き取れないという状況は発生しません)、見て損はなかろうという一作です。

天文については確かに配慮が少ないかな(事実上、理科の星座・天文は小学4年でおしまい、という方が少なくない)という印象ですが、見た後の感想がすっきりする好タイプの映画です。

採点に関しては以下の点を考慮して4.5まで落としたものですが、天文ネタに関しては配慮のない点(以下に述べる点)がないものは一律0.3減点の扱いです。

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 (減点0.3/天文に関する描写の一部の配慮が足りない) ※この点は減点0.3で統一

 ・ 天文学部という事情、また舞台が高校という事情もあるので、かなり豪華な天体望遠鏡が出ますが、天体望遠鏡の取り扱いには細心の注意が必要で、特にこれで太陽を見てはいけません(失明の原因になります/リアル日本においても事故は毎年発生しています)。

 この点は、一応にも天文をテーマにしていること、また、天文雑誌や実在する石川県の科学館(プラネタリウム)が協力にあがっている以上、せめてエンディングロールでの配慮は欲しかったです(「天体望遠鏡は説明書をよく読んで使いましょう、太陽を直接見てはいけません」等)。
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yukispica
yukispicaさんのコメント
2023年6月26日

こちら側の管理側の都合(特に重複視聴防止)です。
特に何らかの意味があるわけではないです。

yukispica
ブレアードさんのコメント
2023年6月26日

レビューの際に鑑賞本数の表示から始めるのはなにか意味があるのですか?

ブレアード