カモン カモンのレビュー・感想・評価
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モノクロ映像の中に住む人々。言葉によって相手を知り自分を知る大切な物語。
ホアキン・フェニックスは
あのグラディエーターで脱皮し
役者としての巧みさはジョーカーを経て
また違った世界へと広がりを見せた。
この物語は ー
大人と子供の会話に重きを置いている。
ストレートで純真な子供達に比べ
知りすぎた大人達のぎこちなさは
ドキュメンタリーかと思うほど
可笑しく痛く切実に伝わってくる。
「大人と子供のセラピー」
言葉は、思いは、最後の最後まで
そんな風に描かれている。
そして優しく存在するモノクロ映像は
見えないものを探し、導き出す
登場人物達の心情を効果的にした。
※
やっぱり好きになれないわ………
伯父と甥の葛藤をモノクロで描く
子育ては自分育てでもある
昨年劇場で観たかったけれど諸事情で断念した作品をPrimeでやっと鑑賞
亡き母の看病などで疎遠になっていた兄妹
妹の息子である甥を預かることになるが、なかなか妹が戻って来れず、予想外に長い同居生活に。
伯父であるジョニーは初めての子育て体験がユニークな甥ジェシーの言動や行動に翻弄されながらも気負わず甥と真っ正面から向き合っていてこちらも心がほっこりしながら観ることができました
伯父ジョニーの仕事で子供たちにインタビューしているシーンがたくさん出てきますが、その子供たちの言葉も心に染みるものが多かったです
外国の、子供も1人の人間として接するやり方は私の映画を観る上で楽しみなことの1つです
そして、改めて子育ては大変なことですね
良い映画でした
地球の時間の川に飛び込むのだ♥
『地球の時間の川に飛び込むのだ。
空っぽな変わり続ける人生の意味を
そして、星に還る日が来たら、不思議な美しい世界との別れがつらくなる』
『書いてある通りだ。すべて忘れる』
この詩が良かった。
ドビュッシーの『月の光』とモーツァルトの『レクイエム』が良いね。
『そして、未来を考えた事ある。
あるよ。
起きると思うことは絶対に起きない。考えもしないような事が起きる。だから、先へ進む以外ない。どんどん先へ。』
そして、少年は親離れするんだ。
しかし、彼にはDNAの問題とか、思春期の問題が残っている。だから、インタビューも思春期前の幼い子が多かった。
最後がいらない。『イル・ポスティーノ』見たく終わって欲しかった。カモン・カモンで終われば良いのにと思った。
追記
最後に『輪廻転生』の話で締めくくられたが、アメリカに東洋系の移民が増えている象徴なのだろうか?キリスト教では生まれ変わりの概念はないと思う。
禅問答?
急遽、訳アリの妹の9歳の息子ジェシーの面倒をみるはめになった伯父さんジョニーの奮闘記。マイク・ミルズ監督はジョニーをラジオのルポルタージュ製作者に設定し子供たちに、未来をどう思うか、死んだらどうなるかなど脈略のない哲学的な質問を投げかけます、面白いのは答える子供たちが仕込みの子役でなくリアルなこと、答える内容はこれまたびっくりな高尚さや辛辣さを含んでいて驚きました。
映画の半分はそのドキュメンタリーのような部分でしょう、言葉の魔力をより感じさせるためにあえてモノクロ撮影というフィルターをかけたのでしょう。
ただ、ロスの陽光に充ちた自然の風景やビルのそびえる大都会ニューヨーク、JAZZの都ニューオリンズなどが舞台なのでカラーで楽しみたかった気もします。
伯父さん映画ではジャック・タチの「ぼくの伯父さん」シリーズの方が好みですね、本作は禅問答のような会話に溢れていて分かったような分からないシーン、セリフの洪水で翻弄されっぱなしでした。
子どもにどう向き合うか
父親の精神的不安定のゆえ、伯父ジョニーに預けられることになった少年。多動気味の「甘やかされてる」、大人たちがすぐに「静かにしなさい」「言うことを聞きなさい」といってしまうような子に、ジョニーは自分の都合で傷つけることなく、向き合おうとする。そんなことなかなかできない、と斜に構えそうになったけど、その態度はそんな自分を反省させてくれる。
亡くなった母と、母に対する態度の違いでギクシャクするようになった姉。物語にはいくつかの本が登場し、読み聞かせたりする。姉が呼んでいる、子育ての全てが母親に丸投げされている」という内容の本には、本当にそうだと思った。そして「星の子供」という絵本。この訳はジョニーが泣くほどすてきなものだ。
ラジオインタビュアーでいろいろな子供にホアキンは実際にアドリブで質問しているそうだ。問題の多い今を生きる子どもたちは、それでも前を向き(カモン、カモン…)、自分たちにできることを考え、親を思い、優しい人になれればと答えてくれる。前編モノクロのノスタルジックで内省的な映像の最後に、このインタビューが流れ続けるエンテォングも素晴らしかった。
あの頃は良かった
本作のテーマは深くも重くも無いように感じるが、国家、民族、環境など...
強欲極まりない作品
見始め、退屈だったんですよ。ってか、ほとんど通してなんですが。
でも、この映画って、この世の理をすべて、考えられうる限りをぎゅーぎゅーに詰め込んだ映画なんじゃないかって(そんなことを思う程退屈だった)、気づいたら、自分の心がぱぁ~っと晴れました。そういう意味でとても欲張りな作品だし、そういう作りなんだなと感じたんです。
親子関係、DNA、兄妹関係、おいとおじ、仕事仲間、子供達個々の現在と未来、都市の成り立ちと現状、などなどと上げたらキリがない。そういう意味でとても挑戦的です。
なお、
・抱きしめたくはなりませんでした。ジェシーですが、ちょうど同じ頃の自分をみているようで恥ずかしい気持ちなり、鉄拳制裁を加えたくなりましたw
おじとおいの関係って、親子でも友人でもないし、距離感が微妙ですよね。そこは上手い表現がなされていたかと。
・ホアキン・フェニックス、ジョーカーとは別人でびっくりした。役者ってすげえな。
・モノクロ作品って今どきの流行?
大人の事情で振り回される子供
そして振り回される大人の叔父さん。
どちらも大変だけど、いつの間にか通い合う心!!
「ジョーカー」ではギリギリに痩せこけて、狂気の演技で驚かせてくれた
ホアキン・フェニックス。
この映画では決して怒らない温和な叔父さんを、静かに演じています。
もうひとつ素敵なのは、ホアキン叔父さんが、甥のジェシーを、
一人前の人間として接する所です。
妹の一人息子の9歳のジェシーを(天才子役?の)ウディ・ノーマンが
演じています。
時にオマセに大人(叔父さんのホアキン)を振り回し、寂しくなると
「一緒の布団に入って良い?」と絶妙に甘えてきます。
「9歳の男の子の世話】
女性でもメチャクチャ疲れます。
動きは速い、
体力はある、
聞き分けは無い、
母親が地獄だ・・・と言う位ハード!!
(子育てはほぼ寝てるとき以外の14時間、滅茶、体力使うことと、
(自分の時間に侵食してくるので、ボーっと考える余裕がなくなり、
(それがストレスになる)
叔父さんのジョニーの仕事はラジオ局のインタビュアー(?)
良く分からないけれど全米の各都市の子供たちに、インタビューして
録音して放送してるみたい。
「この国の未来は?」
「地球は、終わる?」
「親に怒ってる事?」
「人は死んだら、どうなる?」
などの質問をする。
《子供の幸せ》
それは円満な家庭で愛されて大事に育てられる事・・・
みたいです。
その点で、ジェシーのお父さんは以前から精神の変調を来たす人。
お母さんのサポートがとても必要です。
今回、兄のジョニーに預けたのも、お父さんのポールが新しい職場の環境に
馴染めず不安定になったから、オークランドに行ったのです。
今時、両親が揃ってて、家族全員が健康で、裕福な家庭、
そんな家庭が珍しいですよ。
みんななんらかの健康不安やお金の心配を抱えている。
だから今回、
疎遠になっていた兄のジョニーと妹のヴィヴが助け合ったのは
とても良い事。
家族やそして友人の輪が子供を育てる・・・
そう思います。
《育児は一人で背負い込まない》
子供も大勢の仲間や親類や、ひいては社会全般のサポートを
必要としています。
モノクロームの濃淡が静かな画面を演出して、
大人と子供の距離のとり方が絶妙な、
味わい深い良作でした。
さぁ、C'mon C'mon
先に進もう!!
子どもの視線で物を見る事
子どもたちへのインタビューから始まり、
甥っ子との暮らしが始まる。
最初は子どものことなら分かってるから大丈夫。
と言う軽い気持ちのホアキンフェニックスを見てると
妻が妊娠した時の自分を思い出す。
子ども好きだから大丈夫っしょ!と言う考えが
浅はかで甘過ぎると思い知ることになると言うことを。
子どもがいかに純粋な発想で広い視野で物を見てるかを
分からせてくれた。
大人はかく言う僕も子どもたちを自分の狭くなった世界でしかりつけてしまう事があり深く反省した。
子どもは見てないようで見てるし、大雑把なようで
傷つきやすい。
映画で観るとなんて素敵なんだと思うのに、
我が事になると何故そうならないのだろうと考えて
しまいました。
とにかくホアキンフェニックスの戸惑いぶりも、
子どもと戯れる姿も愛おしかった。
元子どもとして、もう一度子どもの視線で物事を見て
何を考えてるか理解出来る大人になりたいものです。
あまりにも
家族の対話
大人びた子供と少年心を持った大人
突然甥っ子を預かることになったジョニー。子供と暮らしたことない男性が、いきなり数日子供と過ごすことは大変だろう。しかもジェミーは普通の子供とは違う。決して問題児ではないけれど、思考が独特。コレは後々すごくいいことだと思うけれど、育てる側は大変。
でも、お互いギクシャクしながらも、徐々に親しくなり、距離を縮めて仲良くなっていく様子が微笑ましい。
あのジョーカーのイメージが強いホアキン・フェニックスが、笑顔で少年に微笑んでいるのが新鮮でもあるし、ジェミーが可愛い。
モノクロなのがすごく良いし、映画の中での子供達へのインタビュー、コレはセリフではなく、子供達の本当の声だろうが、みんなの言葉がとても興味深く、子供なのにしっかりと考えて、きちんと答えているところが心に残る。
1人の少年がこの撮影の後に流れ弾によって亡くなったらしい。悲しい事だ。
会話の力。
子どもと大人が絡み合う作品は大好きなんだけど、
あえて映画にするような内容かなって、途中からつまらなくなった。
普通の、ほぼ一般的な生活風景の描写作品としか思えなかったの。
というもの、子どもって純粋とか無垢ではなくて、
経験が少ないから、たくさんの疑問が生まれて当然だし、
言葉も知らないから、それが突拍子もないメルヘンだったりするのは至極当然。
見るもの全部不思議で面白いから飛んだりはねたり危険なほうへ脱線しちゃうしね。
それに対する大人の答えや行動がどう出るかってことですよね。
子育てしていたときの自分とホアキンが重なる場面があって、
大人だって聖人じゃないんだから、いつも反省しながら子どもと向き合っていたことを
思い出した。
そして、子どもが大人になった今でも言葉を選んで会話をしている自分がいる。
子育てって子どもが何歳になっても続くのかもね。
一番大切なことは、この作品でも描かれているように、会話、なんだと思う。
見えないものを引き出したり、興味を持たせる道を作ってあげるのも
会話(コミュニケーション)から生まれるんだと強く感じた。
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