「【“先へ、先へ・・。大人は子供の心をキチンと理解しているの?”衝突しても”相手の瞳を見て話す事の大切さ”を考えさせられる。劇中のアメリカの子供たちの未来に対する数々の言葉に、明るい希望を感じる作品。】」カモン カモン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【“先へ、先へ・・。大人は子供の心をキチンと理解しているの?”衝突しても”相手の瞳を見て話す事の大切さ”を考えさせられる。劇中のアメリカの子供たちの未来に対する数々の言葉に、明るい希望を感じる作品。】
ー マイク・ミルズ監督は「人生はビギナーズ」や「20センチュリー・ウーマン」を観ても分かるように、人間を見る眼差しが優しい脚本を書く方である。
今作でも、そのスタンスは変わっていない。-
■ラジオジャーナリストのジョニー(ホアキン・フェニックス)は妹ヴィヴの旦那さんが、精神的不調のため付き添うことになったため、彼女の子供、9歳のジェシー(ウディ・ノーマン:とても可愛らしい瞳の、クリンとしたくせっ毛も可愛い男の子)を暫く、預かる事に。
二人は、突然始まった共同生活に戸惑いつつ、イロイロと隠し事なしで話をしながら距離を縮め、お互いが心の成長をしていく・・。
◆感想
・9歳のジェシーを演じたウディ・ノーマンが、実に良い。
彼は、ジョニーに対して
”何で、結婚しないの?”
と、直接的に質問したり、(で、ジョニーはおたおたする。別れてしまったガールフレンドを思い出したりしながら・・。)
ジョニーが上から目線で接した時”電動音楽付き歯ブラシ購入問題・・)には、態度で答える。
ー 大人同士では、遠慮して聞けない事をジェシーは無垢な表情でジョニーに聞くのである。-
・では、彼が只の我儘坊やかというと、そうではない。彼は、キチンと自分の両親の姿を見ていて、時には心を痛めている事が、良く観れば分かる。
- お父さんが精神的に脆い人である事。それを支えるヴィヴについても、実に良く観ている。例えば、彼女がストレスが溜まった時に、ステーキを焼いて一人で食べることなど・・。-
・ジョニーはジェシーに振り回されるのだが、そこには、驚きや楽しみ、不安に直面する子供を持ったことがないジョニーが初めて経験する事ばかりなのである。彼はそれを通して人間として成長していく。
・そして、ジョニーはジェシーの視点で、ジェシーはジョニーの視点で世界を見て、良く話し、お互いの距離を縮めていく。
- ジェシーの”僕の瞳を見て喋って・・”という言葉。ジョニーが”見ているよ・・”と答えるシーン。何気ないシーンであるが、大切な事だと思う。-
<この物語の中では、屡、ラジオジャーナリストのジョニーがアメリカのNYやボストン、サンフランシスコの少年少女たちに”未来について”インタビューをするシーンが挟み込まれる。
その問いに対する子供たちの世界の未来に対する、ポジティブな言葉の数々が素晴しい。
衝突しても、ジェシーとジョニーのように”相手の瞳を見て話す事の大切さ”を考えさせられる。
危機的状況にある現代世界だからこそ、この作品は光輝くのである。>
滅多に書かないレビューにお返事くださったので、嬉しくて私もまたお返事させていただきますね。
子育てに終わりはありませんよ。家庭を持ってくれたら終わりと思っていましたが、なんのなんの。またまた家庭のこと、孫のことでヤキモキさせられます。(笑)でもね、その分何回も人生をやれるの!最高じゃない?初めての虹!初めての雪!から今度はしみじみ味わいながら何度も味わうことができますよ。これからもよろしくお願いします。
こんにちわ〜。コメントありがとうございました。重なって観ることのできた映画がここだけでした。泣
私が観たかった映画はほぼ観ていらっしゃる。羨ましい。
コロナになる前は横浜だったので、観たい映画はほぼ観ることができたのですがね。
さて。カモンカモン。とても微笑ましい映画でした。子供は四人育てましたが子育てが上手なわけではありません。(笑)孫たちと話すのはとても面白いです。ピュアだから。
NOBUさん、こんばんは。この映画、自分が子どもの頃思い出しました。変な叔父さん、大好きな叔母さん、色々いたので笑いつつ、彼らがそれぞれ辛かったことは後から知ったり(知っていたり)。子どもは結構、知ってるんだよと思いつつ見たので胸がちょっと苦しかったです。いい映画でした。