「ドラマの時から追いかけてきましたが」劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 ちゆしまさんの映画レビュー(感想・評価)
ドラマの時から追いかけてきましたが
【悪いところ】
喜多見チーフと高輪先生の恋愛、家族愛が話の柱だったところ。
元サヤで再婚、しかも子供もできたというとんでもない設定ですが、2人のこれまでの恋愛描写がほぼ無く。なんでチーフにとって高輪先生が最愛で、プロポーズして再婚までしたいと思えた存在だったか、ドラマから追いかけて真面目に見てきた身としてはよくわからず。
高輪先生も、ドラマ時は険悪で別れたとは思えなかったけど再度くっつくまで決断できた理由が全然わからず。しかも世界的に有名な循環器系の医者で、年齢的にもノリに乗ったキャリアな筈なのに、自分のキャリア捨ててまで喜多見チーフとの子供を設けたのがますますわからず。
その掘り下げが不十分だったの残念です。
また、医者である高輪先生があんなに身重な状態で遊びに行くのか、それこそ「あなた医者でしょ」と思いました。
映画向けにするために家族愛をつけて押し出してきた感が否めず、掘り下げが不十分なため感情移入がしづらかったです。
脚本は、松木監督に書いてもらいたかったです。
【良いところ】
比奈先生がカッコよかった!!
あの比奈先生がよくぞここまでできる医者になったと、胸が熱くなりました。新作ドラマで自らチームに入ることを選んで、がむしゃらに喜多見チーフの背中を追いかけてきた比奈先生の逞しさ、果敢さ、成長を強く感じました。でもベテランと呼べるほど年数と経験は越えてないから、精神的にちょっと未熟な所は残っているのも、比奈先生がまだまだ発展途上なんだと思えました。
これからもっともっと勇敢で技術の高い医者になるのが見えて、楽しみなキャラクターです。
そして圧巻のオペ、処置シーン。凄すぎて字幕とスローモーションが欲しかったです(笑)
松木監督の仰る通り、バトルシーンのように見応えがあって。
それはドラマの時からずっと、地道にキャスト陣が信頼関係と個人勉強を積み重ねてきたからこそ。どんどん皆さんで傷病の設定や発案をしていったから、引き込まれる映像が出来上がってました。
もうずっと処置やオペシーンを見ていたいくらいです!!
ドラマ放送時からずっとファンで、DVDBOXもスクラブやぬいぐるみも買って、赤坂のイベントも行って来るほどには大好きな作品です。
2月の映画予告を見た時から微妙な感じはしてましたが、今回観てみて、やはりこの映画は医療戦隊ものよりも家族愛、仲間の絆はその次っぽくなっていたのが残念でした。
それでも撮影やキャストの演技が凄かったので、星3つにさせていただきました。