「パーティと政党(party)」サリー・ポッターのパーティー kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
パーティと政党(party)
野党の国会議員ジャネット(トーマス)の大臣就任を祝う、友人たちだけのささやかなパーティが開かれた。友人のマーサ(ジョーンズ)とジニー(モーティマー)はレズビアンカップルだが、人工授精でジニーが三つ子を妊娠したことをカミングアウト。突如ジャネットの夫ビル(スポール)が医者から余命宣告を受けたことを告げたことでパーティは波乱に満ちてくる・・・
エイプリル(クラークソン)の夫ゴットフリート(ブルーノ・ガンツ)がドイツ人で西洋医学は腐っているとか、宗教、ブードゥー教について語り始めるのが何とも可笑しい。だけど、実際にはガンツが19年に亡くなったことを考えると悲しい。
死に直面したからなのか、ビルは自身の浮気について語りだし、みんな感情をむき出しにし始める。女性の地位向上だとか、政治・宗教などの堅い会話はなくなってしまう。そしてトム(マーフィ)はヤク中で、持っていた拳銃を捨てたり拾ったり落ち着きがない。議会政治に対する皮肉。個人が好き勝手に主張し始めると意見はまとまらない。それぞれの過去のことや宗教が絡むともっと厄介だ。
トムの妻マリアンが遅れてくるということで7人だけのパーティになってるのがミソで、最後にベルを鳴らす彼女は画面には現われない。誰かが悪者になれば解決するのか?世の中の色んな皮肉が70分という会話劇に詰まっていた。
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