劇場公開日 2022年12月9日

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「詩人が主人公というのはかなり珍しい」天上の花 はちめさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0詩人が主人公というのはかなり珍しい

2023年2月23日
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鑑賞方法:映画館

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三好達治が主人公で萩原朔太郎も重要な役回り、詩人が映画に取り上げられるのはとても珍しいと思う。戦前の日本の封建的価値観、第2次世界大戦中の戦争詩の問題など、おそらくは原作にかなり忠実なのだろうが、三好達治という詩人の生き方を正面から描いている。
演出も抑えが効いていて(一度だけ三好達治が叫び回るシーンが残念)、構成的にも終盤に描かれる妻に離婚を迫る場面、戦後の娼婦との場面など効果的だと感じた。少し残念に感じたのはケイコはもう少しコケティッシュというか妖艶な感じでも良かったのではないだろうか。食べ物やお金へのこだわりなど庶民的な印象が強かった。まあ、時代を考えればあれでも十分革新的な女性のイメージなのかもしれないが。

はちめ